海賊ピエトロ

解説

ウィルヘルム・ヘーゲラー氏作の小説に基き「戦く影」を監督したアルトゥール・ロビソン氏が脚色監督した伝奇談で、主役ピエトロには「ジーグフリード」「ドクトル・マブゼ」等出演のパウル・リヒター氏が扮し、相手役は「蠱惑の街」「マブゼ」等出演のアウド・エゲデ・ニッセン嬢で、「クリームヒルトの復讐」「マブゼ」等出演のルドルフ・クライン・ロッゲ氏も主要な役を演じ、その他、リディア・ポテキナ夫人、ハンス・スツルム氏等が助演する。無声。

1924年製作/ドイツ
原題または英題:Pietro the Pirate Pietro der korsar

ストーリー

若者ピエトロは地中海に君臨するかの如く屹立する海賊島の奇怪な城に、若い血が誘い出す抑えきれぬ憧れを覚え、遂にある日機会はピエトロを島に導き忽ち虜の身となる。ところが、副将サルヴァトレはピエトロがかつて命を助けてやった男だったので、その計いで彼も海賊の仲間に加わり一方の大将分とさえ成った。ある時掠奪品の中からジュアナと呼ぶ美女を見出したサルヴァトレは城に伴い帰った。運命はピエトロとジュアナを恋の絆に結んだ。かくて悲劇的な三角恋愛は始り頭目が討死した時、サルヴァトレは首領の地位はピエトロに譲るからジュアナを自分の手に委ねろと頼んだ。ピエトロは承諾したが女はピエトロを離れなかった。剣は交えられピエトロの利刄は相手を倒した。けれども折からの軍隊の要撃は不意に出たので、海賊共は混乱しピエトロを庇おうとしたジュアナは胸を刺されて相果てた。ピエトロの男泣き。

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