巌頭の怪奇

解説

我国には初めてのドイツアフィファ映画で、アルフレッド・フェケテ氏の原作及び監督に成ったもの。主役はオルガ・チェチョウ嬢と「朝から夜中まで」出演のエルンスト・ドイッチ氏で、ヴィルヘルム・ディーテルレ氏、パウル・ビルト氏も共演する。無声。

1923年製作/ドイツ
原題または英題:The Pagoda

ストーリー

白人の女ベレニスは中国の小船の船長と恋仲であったが、女には白人の恋人が出来て中国人の恋人を捨てた。船長は別れる時に首飾りにしろと小形の人形を女に与えた。云われるままに女はその偶像を肌身離さず持って居たが不思議にも第二の夫との仲が円満に行かない。一体この偶像は中国の昔話に他人の家内を奪った男が本夫に責められて石に化したと云い伝えられて居るもので、之を貰った女は結局初めの男に戻ると云われて居るものであった。一度その首飾りは海中へ捨てられたが、先夫の手に拾い上げられ、女の身に危害の及ばんとする時は常に先夫の姿が現れて女の難を救うのであった。女が妊娠した時、男は自分の子でないと言い張るので、女は絶望の局投身したが、中国人の船長に救われて、元の鞘に収まった。

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