生死の日

解説

モスクワ、ヤルタ等に撮影所を有して居たエルモリエフ氏が戦乱の為一座と共にフランスに逃れフランスの俳優をも使って製作した露佛合同の映画でパテ・コンソルシオム社発売なる事も「戦慄すべき冒険」「十一日の夜」と同様である。エルモリエフ物は我国には是れで三本目である。主役はカラバノヴァで、「千一夜物語」に出演して独英にも知られたニコラス・リムスキーが着実な助演振りを見せる外、コメディ・フランセーズ座のメイエルや「十一日の夜」出演のボルディイフ嬢も出演している。無声。

1921年製作/フランス・ソ連合作
原題または英題:L'Echeance Fatale

ストーリー

弁護士ガストンは若い未亡人クロオディヌと知り合いとなり、彼女の財産がミューニエに奪われ且つ生活が常に彼の為に暗くせられているのを知って大に同情した。又彼は彼女の事からミューニエの息子アルベエルとも争い決闘する事ともなった。其の決闘の条件はもしガストンがクロオディヌの為にミューニエに向かってなした訴訟に敗ければアルベエルが自殺し、反対ならばガストンが自殺する。又それ以前にクロオディヌが死ねば決闘は止めとなるというのであった。此の訴訟に勝つ為ガストンと弟のアンリーとはあらゆる手段を講じ訴訟の勝算歴々なるものであったが計らずその裁判の日の前夜クロオディヌの死報がガストンの手に届いた。ガストンは総てのものを失って絶望のドン底に投げ込まれた。遂に彼は死のうとまでした時に事実が判明した。クロオディヌの死報は彼女の彼を救おうとした奇智より出でたものであった。総ては幸福に納まった。

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