愛欲の港のレビュー・感想・評価
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潔く前を向くことを決めた二人。
イングマール・ベルイマン監督作品 1948/スウェーデン
『愛欲の港』という邦題はひどすぎて、悲しくなった。わたしはベルイマンのものだから観てみたが、こんな邦題では広く皆に観てもらえないだろうなと。題に惹かれて観た者も見当違いで逃げ出すだけ。せっかく、古い映画ながら中味は意外に健全でわかりやすく、テーマは現代にも通用しそうな良い内容なのに。
自分がギョーテの立場になったら?と考えると、やはり悩んだり逃げ出すかもしれない。(しかし、そもそも相手によるだろう…)
素直に二人の潔い決断に感動した。失敗した状態であっても仕切り直せばいい。今後の人生でもって過去を少しずつ精算し、更にその上に積んでいけばいい。
やるせない悶々とした状況から抜け出して、急にググッと上向きに上がってくる構成がよいと思う。描写では語るが、言葉では多くを説明しない。だから自然な形で作品に入っていきやすい。
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