「昔TV洋画劇場で見た懐かしの作品集」裏切りの荒野 シューテツさんの映画レビュー(感想・評価)
昔TV洋画劇場で見た懐かしの作品集
昔(少年期に)テレビで見た作品の中で強烈に印象に残り、その後見返していない作品の記憶がどれだけあやふやなのかを確認するために再見する個人的シリーズです。
1960年代後期のテレビ洋画劇場は“マカロニウエスタンブーム”というのがあって、本作のフランコ・ネロやジュリアーノ・ジェンマという俳優が大人気でした。
この辺りは、基本的に娯楽映画なので当時の私の年齢でも楽しめたのは十分理解出来るのですが、本作はその中でも“カルメン”をマカロニウエスタンに脚色した珍しい異色作で、それが何故か強烈に記憶に残っているのです。
今回の見直し鑑賞では当時の私が何に惹かれたのかを探し出そうと思って見ていたのですが、冒頭のシーンで大体分かりました。
まずはフランコ・ネロのアップシーンで思い出しました。彼の眼の色が中学生位の日本人の私の脳に鮮烈に焼き付いたのだと思います。あのフランコ・ネロの眼の色は忘れられません。(カラーテレビだったのかは覚えていませんが…)
あとはティナ・オーモンという(いかにもイタリア)女優の存在感と魅力でしょう。
本作の登場人物に基本的な善人はいませんが、悪人とは言い切れないお互いが嫌でも惹きつけられる何かの(魅力)存在を、当時の私でも直感的に理解出来たのでしょうね。
色々と荒っぽい作品なのにヘンに惹きつける魅力もタップリある作品だったことを再確認しましたが、一般的(特に左脳人間)には嫌う人も多くいる様な気はします。
あと本作、クラウス・キンスキーも出ていたのに驚きました。
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