続・夕陽のガンマン 地獄の決斗のレビュー・感想・評価
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The Good, the Bad and the Ugly
以前の二作品に比べると戦争映画の要素がかなり強く、かなり予算がかかったスペクタクル映画に感じる。物語を通して20万ドルを巡るスケールの大きい冒険を描く。本作は三人の主人公が登場し、それぞれの登場シーンは鮮烈で個性的だ。セルジオレオーネのねちっこいカメラワークはこれぞマカロニウエスタンといった感じ。エンジェルの手下にトゥーコと協力するシーンは音楽と共に興奮する。そして最後のサッドヒル墓地のセットのスケール感と決闘シーンは正に映画史に残る素晴らしいものだと実感した。
友達いるやつ、いないやつ
友達のいる奴、いない奴。ドアから入る者、窓から入る者。「人間には2種類ある」を連発するトゥコ。『スウィングガールズ』でも使われたほどの有名なモチーフだ。 ウォラックがugly、ヴァン・クリーフがbad、イーストウッドがgood。後世でよく使われる文字の挿入も面白い。
砂漠を歩かされ、顔がただれてしまう様子。リー将軍万歳!と言ってしまい、北軍の捕虜になってセテンサと出会うシーン。騙し騙され、2本線のストーリーが見事に絡み合い、次々と展開して飽きさせない。ストレートすぎる『夕陽のガンマン』よりも絶対に面白い。殺した兵士と手錠で繋がれたままでいるトゥコがレールの上に置いて列車に轢かせるシーンも使われていますね。
面白い部分がかなり多いのだけれども、後半に南北戦争を取り入れたことが蛇足気味。その前にセテンサの部下を殺してるんだから、あの場面でクライマックスを迎えるのがベストかもしれない。180分は長い!(エクステンディド・イングリッシュ・バージョンにて)
『サッドヒルを掘り返せ』の予習
あれだけのおバカさんたちを生産した映画とは一体どんなものなのか? 確かめるために鑑賞。
長さの割には長さを感じないのは、三者の駆け引きに引き込まれるからか。お笑い担当卑怯者がいいキャラだからか。
問答無用の面白さでねじ伏せられます
突っ込みどころは結構あるが、そこは時代劇同様、お約束という事でカッコ良ければすべてよし
許されます
あまりのカッコよさにしびれ通しの3時間弱です
冒頭のテーマ音楽でもうノックアウトです
本作ではありきたりな西部劇を脱し、よりスケールの大きな大作を狙ったものというのがよく分かります
単純な勧善懲悪を廃して、卑怯者を配置することでお話に広がりをつくり一種のロードムービーをなす構造になっています
さらにスペクタクル要素を作る為に、時代を少し遡って舞台を南北戦争末期に置きます
これによりお話がさらにスケールアップしました
見所はやはり、橋を巡る南北両軍の戦闘と爆破
そしてトライアングルでの決闘の半端ない緊迫感
そしてその二つに挟まれたシーン
瀕死の南軍兵士に自分のコートを掛けてやり、葉巻の最期の一服をさせてやります
死を見届けてコートの代わりに傍らにあった彼のポンチョをもらってその場を離れます
そして次のシーンはそのポンチョを纏っています
そう!荒野の用心棒、夕陽のガンマンでのあの姿がここで現れるのです
ここのカッコ良さは前二作を観てないと分かりません
よって、お話は全く別なのに邦題は「続」夕陽のガンマンなんです
とにかくしびれます
そしてラストシーンでようやく卑怯者と紹介されます
この小粋さ!ったらありゃしない
本作の公開は1966年です
米国の公民権法施行は1964年
法的にはそれによって黒人差別は撤廃されたはずですが、現実はそうではなく黒人の平等を求める運動は先鋭化し各地で大きな暴動まで起こっていた時期です
南北戦争はご承知の通り、南部の奴隷解放拒否に端を発しています
本作では奴隷制度を死守しようとする南軍が敗色濃厚として描かれます
つまり南北戦争を題材に選んだのは当時の時流に沿ったものだったのです
続・夕陽のガンマン もう50年ぐらい前の映画か。セルジオレオーネと...
続・夕陽のガンマン
もう50年ぐらい前の映画か。セルジオレオーネとクリントイーストウッドのマカロニウエスタン。汚ねえ(見た目も心の中も)オッサンしか出てこない映画なんだけど、逆にそれがリアルで良い。
僕は西部劇はあまり観たことがないので、西部劇映画の醍醐味みたいなものはよく分からないが、分からないなりに良いところを説明すると・・・
この映画の3人のメインキャラは、神と悪魔、そして人間、のメタファーになっている。
人間役はイーライ・ウォラック。こいつが劇中、汚いクソ醜態を晒しまくって「どうしようもねえオッサンだな全く困ったもんだ」と思わず笑っちゃうんですけど・・・
・・・イーライ・ウォラックとクリント・イーストウッドは旅の途中で、南北戦争の戦場に遭遇。1つの橋を守るために殺し合いを続ける南軍と北軍。身なりは立派で、国のために戦うという志もさぞご立派ですが・・・なぜ無益な殺し合いを続けるのか?
果たしてどっちがクソなのか?
人間なんだから汚い醜態晒しても別に良いじゃねーか。
長かった
寝不足で見に行ったせいで、うとうとしてつらかった。汗と埃にまみれた汚い顔をスクリーンで大写しで見れたのはよかったが、短縮版で見たかった。あまりに長くて飽きた。
お話はトリッキーであった。
イーストウッドが宿で拳銃を組み立てている時に襲われそうになる場面がすごくドキドキした。
イーストウッド!
西部の漢は孤独、言葉なんて要らない。逞しい奴・利口な奴・カッコいい奴のバトル、ロードムービーも兼ねている。若イーストウッドめちゃくちゃ二枚目。ユーモアもイケテる台詞も一杯。
この映画の良さは女には分からんやろなー
無駄が多くて間延びしすぎ
総合60点 ( ストーリー:55点|キャスト:70点|演出:65点|ビジュアル:75点|音楽:65点 )
物語は小さな無駄な場面が多くて話の進展が遅く、さらに結末に近いところで軍隊と一緒に橋を攻撃して大きく道草をくいすぎ。その場面は迫力がある映像だったが、必要性を感じないし間延びしすぎで充実した三時間とは言えない。結末もよくわからない。命を失いそうになりながらさんざん苦労して、金も相手の命もとらずに何がしたいのだろうか。
それと弾が入っていない銃は軽いので、銃を持てばすぐに気がつきます。
The ugly役のテュコが根性が腐っていて小賢しくて、三人の中で一番面白い存在だった。The goodのイーストウッドはまずまず。逆にThe badのエンジェルアイのクリーフは一番目立たない。
男の子の夢世界
いやぁ、やっぱりこの音楽ですかね。完全に男の子にさせられてしまいます。モリコーネ天才、はい。
イーライ・ウォラックは、『ミスティック・リバー』でちょい役で酒屋の店主やってて、いい感じでおじいちゃんになってるなぁ、って思ったりしてましたが、そうですよね、このギラついたUglyぶりがその根っこにあるんですよね。
セルジオ・レオーネ作品はかなり見ていて、その中でもやっぱり後期の三作が好きではあるんですけど、でもこの『続』は違った意味で好きではあります。願わくば、この作品にリアルタイムで、もっと小さい頃に出会いたかったなぁっていうのがありますね。小学校高学年ぐらいがベストかな。そうしたら明日はかならず、葉巻らしきもの咥えて、苦虫を噛み潰したような顔してますよ、私。
人間ドラマとしても傑作
まずオープニングから圧倒されました。誰もが一度は聴いたことのあるテーマ曲は、興奮を与えてくれます。
ズームやロング・ショットの使い方も独特で、長いカットが多いのに鬱陶しくないのです。これも評価すべきポイントです。
また、登場する人物に一人ひとり物語があり、それらも作品に影響してくるので、人間ドラマとしても傑作と言える一本です。
ただし、『続・夕陽のガンマン』というタイトルですが、『夕陽のガンマン』の続篇ではありません。
善玉、悪玉、卑劣漢、モリコーネ!
ブームの火付け役となった「荒野の用心棒」「夕陽のガンマン」、詩情豊かな「ウエスタン」、総決算とも言うべき「夕陽のギャングたち」…多くのマカロニ・ウエスタンを手掛けたセルジオ・レオーネ。
中でも最も好きなのが、この「続・夕陽のガンマン」。
だって、面白さ楽しさてんこ盛りなのだから。
南北戦争時代、隠された金貨を巡って繰り広げられる3人の男の壮大な旅と攻防。
善玉=クリント・イーストイーストウッド、悪玉=リー・ヴァン・クリーフ、卑劣漢=イーライ・ウォラック。
三者三様、それぞれの個性とドラマがメリハリあってイイ。
一応イーストウッドは善玉なんだけど、どう見たってダーティ・アウトローなのはご愛嬌(笑)。クリーフはやっぱりニヒルでクール。“静”の二人に対してウォラックが唯一言動激しく、欲深くて人間臭い。今回の一番美味しい役所かな?
ドアップとロングショットを多用したレオーネの特徴的な演出は健在。
金貨目当てから始まって南北戦争を挟むストーリー展開はスローながら3人の強烈個性が引っ張って飽きる事はなく、一発で決まるラストの決闘はこれぞ西部劇の醍醐味。
入り乱れた善玉、悪玉、卑劣漢の勝者は、薄汚い大悪党…?
たっぷりの脂身と濃厚な味付けを加えた特盛りマカロニ・ウエスタン。お腹いっぱい心行くまで堪能出来る。
そして何と言っても、モリコーネ!モリコーネ!!モリコーネ!!!
初めて聴いた時の衝撃は今も忘れられず、耳にこびり付いて離れない。
ある意味、映画史上最強の音楽!
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