フルフル

劇場公開日:

解説

一人の愛すべき女性の半生を通じて物語られるパリの姿を描く。原作は「浮気なカロリーヌ」「歴史は女で作られる」のセシル・サン・ローラン。A・E・カールが脚色し、戦前「リビア白騎隊」などで我が国にも知られ、戦後は仏伊映画界で活躍するアウグスト・ジェニーナ。「男の世界」のアンリ・アルカンが撮影を「バラ色の人生」の作曲者ルイギが音楽を担当する。主な出演者は「巴里の気まぐれ娘」のダニー・ロバン、「陽気なドン・カミロ」のジーノ・チェルヴィ、「肉体の怒り」のフィリップ・ルメール、「我が青春のマリアンヌ」のイザベル・ピアなど。

1955年製作/フランス
原題:Frou-Frou
配給:泰西映画=新外映
劇場公開日:1956年8月14日

ストーリー

一九一二年のクリスマスの夜、パリのとあるレストランでウラジミル公爵(ジーノ・チェルヴィ)、実業家サバチエ等四人の紳士が食事をしていると、花売娘(ダニー・ロバン)が入って来た。年は十六で、衣ずれのフルフルと鳴る音が大好きなこの子は“フルフル”と呼ばれていた。彼女の無邪気さに四人はすっかり夢中になり、世話をする事にした。紳士らの下心に敢然と抵抗するフルフル。考え直した四人は、彼女をミュージックホールの歌手として売出し、それが意外にも大成功を収めた。そうした前に現われたガスパールという美男子と駈け落ちしたフルフルは、間もなく傷ついて帰って来た。四人は協議の末、悲嘆にくれる彼女をウラジミル公爵がロシヤへ連れて行く事にした。その間に革命。一カ月の筈の旅行が七年に延び、辛苦をなめ、無一丈となって二人はパリに戻って来た。フルフルは公爵のため舞台に立ち一心に尽したが、公爵はロシヤの大公妃と恋に落ち彼女を捨て去った。或る日舞踏会で酔った彼女は仲間とある邸宅に入り込んで眠ってしまった。そこは四人の中で真に彼女を愛していたサバチエの邸だった。こうして二人の生活が始まったが、フルフルは舞踏会で知った画家アルチュス(フィリップ・ルメール)が忘れられない。優しいサバチエにはすまないと思っても自分の気持を抑えることが出来なかった。一緒に逃げようというアルチュスの言葉に明日こそ夫にすべてを打ち明けようと決心したが、その明日を待たず、アルチュスはピストル自殺を遂げる。フルフルは今はサバチェとも別れ、一人でアルチュスの子を育てて行った。年は流れ一九五四年、娘も十六になった。その娘も恋をする。フルフルは一人残される淋しさもこらえ許してやった。彼女もかつてはそうだったのだから。

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