「馬車はまた次の街へ…。」道化師の夜 あまおとさんの映画レビュー(感想・評価)
馬車はまた次の街へ…。
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イングマール・ベルイマン監督作品/1953/スウェーデン
さりげない映像が印象的。時代を超えた本質的なものを描こうとしており、そのために映像が工夫されているかと。あらすじと共に魅力的だった。
演劇の団長が面白いことを言っていた。≪わたしたちは誇りのために、あなたがたは食べるために(苦労の多い旅をしている)≫…。サーカス団をバカにしているのかもしれないが、一方で仲間扱いされたようだ。
確かに、演劇と違いサーカスでは余計な誇りは邪魔なのだろう。それでも人間としてのプライドはある。が、それもこの地では、笑いものにされズタズタにされてしまった。そして、逃げ出せる安住の地は見出だせなかった。
≪やすらぎは子宮の中…その行きつく先に≫。生まれ出たら、そこにやすらぎはない…世の中とはそういうもの…ということか?シビアだ。
しかし、街を旅立つアルベルトの目は力強く、美しかった。その場面に救われた。
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