チコと鮫

劇場公開日:

解説

クレメント・リシェールの原作をイタロ・カルビーノが脚色し、「青い大陸」のフォルコ・クイリチが監督した少年と鮫との友情を描くセミ・ドキュメンタリー映画。撮影はピエル・ルドヴィコ・パヴォーニ、ナンド・ロッシ、特殊撮影ナンニ・スカルペリーニ、水中撮影マジーノ・マヌンツァ、音楽はフランコ・デ・マージ。出演者はポリネシア人のずぶの素人アル・カウエ、タヒチと中国のハーフのマルレーヌ・アマング、デニス・プヒラ、ディアーナ・サムソイなど。

1962年製作/イタリア・アメリカ合作
原題:Tiko and The Shark
配給:日本ヘラルド映画
劇場公開日:1963年7月13日

ストーリー

神秘的、童話的であり、時には夢のように非現実的でさえある南海の楽園タヒチ。昔からここの漁夫たちにとって、人食い鮫は最大の仇敵とされていた。ある時、少年チコは海岸に迷い込んでいた人食い鮫の子供を見つけた。チコは、女友だちディアーナと一緒に浜辺に水たまりをつくり、餌を与えて小さな鮫をひそかに育てていった。ある日、だいぶ成長した鮫は、チコとディアーナを豊かな色彩に満ちた大洋の海底深く、あるいは珊瑚礁の間を次々と案内して、すばらしい風景の浜辺へつれ出すのだった。が、突然、海底深くもぐり、二人の視野から姿を消した。それ以来、鮫は毎日海岸で待つチコのもとには帰って来なかった。十年たち、チコ(アル・カウエ)はたくましい若者に成長していた。仲間たちと漁に出たチコは、ある日、海底で五メートルもある巨大な鮫と再会した。鮫に対する友情は、チコを現実の社会からだんだん引き離していった。が、タヒチにも文明の波が押しよせ、チコと鮫がかつてのように楽しく暮すことはできなくなってきた。チコは将来を約束した美しい幼な友だちディアーナ(マルレーヌ・アマング)と鮫をつれ、二人と一匹が平和に暮せる島を求めて、タヒチを出て行く決心をした。長年、アメリカで暮し、文明生活を身につけてきたディアーナはチコの愛情と、文明と近代が彼女に与えた生活との二者択一に悩んだが、潔よく文明を捨て、人間性の回復を求めて、チコとともにタヒチの波間に消えていった。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

3.0DVDで50年振りに見た。60年前の映画。

2021年12月27日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

多分、白黒テレビで、小6ぐらいの時、現在のテレ東昔の12チャンネルで見た記憶がある。僕にとって性の芽生えだったと思う。この後、小さな恋のメロディを中1の時見て、テーマが同じだと思った。メルヘンだ。現実逃避だ。中華民国の資本主義に対抗するタヒチの原住民の話だったんだ。当時は秘密の花園と同じ様に考えていた。もう、こう言ったメルヘンは古すぎるのだが、周回遅れで、見直されているのだろうか?自然を守らないと地球が駄目になり、果ては人間の文明も滅びるって事。やっぱり、温暖化の理論に繋がるんだよね。
音楽はリズ・オルトラーニだと思っていたら、違う人だった。でも、今聞いても新鮮。ヤコペッティの世界残酷物語 モア を思い出す。私的には、この頃からイタリア映画好きで、マカロニウェスタンに繋がる。荒野の用心棒=モリコーネだね。

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マサシ
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