太陽のはらわた

劇場公開日:

解説

五九年、当時二十八歳の新鋭監督クロード・ベルナール・オーベルが脚本・演出を担当して、白人対黒人の対立関係を追求した映画。撮影はジャン・イスナール、音楽はアンドレ・オディール。出演者は「コンクリート・ジャングル」のグレゴワール・アスラン、ギイ・トレジャン、デューデュー・バベなど。

1958年製作/フランス
原題または英題:Les Tripes au Soleil
配給:日本ヘラルド映画
劇場公開日:1963年3月29日

ストーリー

シカダは灼熱の太陽が照りつけるアフリカ大陸の高地にある小さな町。ここでは白人が黒人を差別する厳然たる人種偏見があった。トレシャン司祭が教鞭をとる学校の教室では、第二次大戦に勇士の凱旋をした白人青年ボブ・スタンリー(グレゴワール・アスラン)が、黒人娘ヴェシー・バンス(トト・ビサンス)に愛の眼差しを送っていた。ある日、黒人楽団が演奏する強烈なモダン・ジャズに合わせて踊るボブとヴェシー。そして固く抱擁した瞬間、ボブは白人の名誉と誇りを失うのを恐れ体を離していた。それはヴェシーにとって最大の屈辱だった。その夜、白人居住地にボブへの復讐を誓う黒人の一団が殴り込んだ。が、白人たちに追い返されてしまった。一方、ボブとヴェシーのデイトを目撃した不良白人たちは、ボブに白人の恥曝しとしてリンチを加えた。これを黒人の報復と決めたボブの父親スタンリーは、黒人浮浪者をジープにつなぎ引きずり回した。すると、突然、銃を持ったボブが現われ、黒人を救出し叫んだ。「自分が痛めつけられたのは黒人ではなく、不良白人のためだ」と。ボブはここで初めて今まで執着して来た白人の虚栄心を捨て去ることができたのだった。スタンリーはシカダの秩序回復のため、アミゴスの町へ救助依頼に向った。そして、彼を追って来たヴェシーの父親と荒野で対決した。が、喉の渇きを潤す水を得たことから、その流れに住む魚のはらわたを二人一諸に食べ、黒白の和解をしたのだった。スタンリーとバンス一家は、シカダの豊かな水の流れる新しい理想郷へ馬を走らせていた。もちろん、ボブとヴェシーが同行したのはいうまでもなかった。

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