劇場公開日 1962年4月7日

穴(1960)のレビュー・感想・評価

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3.5実話!!

2023年1月29日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

しかも、実際に脱獄した当人(ジャン・ケラウディー)も出演しているという!!物語はとてもシンプルで、看守の目を盗んでひたすら穴を掘るだけですが、とってもスリリングでした。この脱獄が成功するのかが主旋律だとすれば、囚人5人の関係性が副旋律ですね。個人的に「極道めし」(11)が好きですが、狭い空間で大の男たちが1日中一緒に暮らすという極限状態で起こる化学反応が見所です。クライマックスが見事ですね。

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赤ヒゲ

3.5ちょっと息苦しくなった

2020年6月16日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 カンコン、カンコン・・・こんなにでかい音を立てても平気なのか?などとも思いつつ、狭い通路を通り抜け脱走を試みる5人の囚人。床のコンクリートを叩き割り、地下通路まで到達してからもスリル満点。そして地下水路に向けてまた穴を掘りだす。こんなに単調な作業だけれども、なぜか引き込まれる。夜中の作業は二人ずつ交代で、チームワークも完璧。

 何日もかかる作業がほんとに大変。「眠っておけ」などと仲間を励ますところもいいんだけど、つい眠くなってしまう場面もあった。そんな中で気に入ったのが、二人欠けた就寝時に人形を使って足を動かしたり、盗んできた薬瓶で砂時計を作ったりと、凝ってるところ。

 さらにモノクロの中で噴き出す汗と落盤事故が強烈。『大脱走』の時に感じた息苦しさと同じだ。このまま彼らは脱走できるのか!?それとも・・・と、すべて実話だというから驚きだ。

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kossy

3.5無題

2020年6月11日
PCから投稿

穴掘りと同じように地道な映画。
しかし、観終わった後のショック、爽快感、そして感慨深さが印象的。

光と影を活かしたモノクロ映画ならではの
ワンシーンワンシーンがかっこよくて堪らん。

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JYARI

5.0相手の視線をコントロールできれば勝ち。

2016年12月27日
PCから投稿

興奮

THE 名作。
どんでん返しのストーリーが無くても、展開に緩急をつけるだけでここまでの衝撃を最後に生み出せるという、まさに職人芸の極致。
ルーティーン化して、緊張が解けて油断した所にいきなりぶっ込んでこられると、全くかわしようがないんだなあ。そして我々は120分の間、名匠ベッケルの掌で踊らされていたことに気付く。

このカウンターを受けてKOされた者は幸運である。

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Dai

4.0どうしてこんなに美しいのか

2016年3月17日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

興奮

『現金に手を出すな』を観た時も思ったんですけど、ジャック・ベッケルの画面ってなんでこんなに美しいんでしょう。特にアップで人物を撮った時の感じが、すごい好きなんですよね。『現金に』の時は、そうやってアップで撮られた時のジャン・ギャバンの存在感が、美しさとともに強く感じられたのが印象的だったんですけど、今回も同じような美しさを感じましたですね。
ザックザックと無限に続くかのような穴掘りには圧倒されましたし、こうした時に変に表情とか映さないところとか、あぁ、映画なんだなぁって感じましたですね。

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チャーリー

2.0ナイスガイだらけ

2014年4月17日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

楽しい

単純

出てくる人物は囚人から看守までみな一様にナイスガイばかりである。おもしろいのは本気で硬そうなコンクリートを鉄の棒で実際に突き崩していく様をガンガンうるさい音と共にだらっと見せていること。鉄の芯を小さなのこぎりで切ったりもする。ガテン仕事の早さは見ていて清々しい。
とはいってもなにが起こるわけでもない。最後は事実とはいえちょっと悲しい。せっかく頑張ったのに残念だったな、みたいな単純な感想しか出てこない。

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okaoka0820

4.5リアルなプリズンブレイク

2008年3月24日

知的

ジャック・ベッケル監督の「穴」を久々に鑑賞してみる。この映画、やっぱりスゴイ。脱獄映画っていろいろあると思いますが、ここまでリアルというか、脱獄ってこうやるんだな…と思わせられる映画もないんじゃないですかね。とにかくディテールに凝っているというか。

はじめ、床に穴を開ける時に、あれだけ大きな音を出しながらなぜ気付かれないのか、という疑問は置いておいて、床をガツンガツンたたきつける「だけ」のシーンを長回しで見せるのがなぜかやたらと効果的で、気がつけば画面から目が離せなくなっちゃうんですよね。小道具の使い方、機転の利かせ方、そして長回しと音の効果。穴を掘る場面といい、ヤスリで檻を削る場面といい、過剰なくらいじっくりと時間をかけて見せられますが、それがものすごく臨場感を生んでいて、まったくいやみな演出になっていないところに感心しきり。セリフと効果音以外の音がまったく使われていない映画でもあるんですが、それでも雰囲気をここまで盛り上げることが可能だという、一つの好例じゃないでしょうか。

あ、あと脱獄するためにメンバーで力をあわせて頑張る、というとてもシンプルなプロットではあるんですが、しっかりと一ひねり効いていて、観終わった後に「情けない奴だ」と言ってみたくなります、きっと。

ここまでリアルな演出に凝りながらも、エンターテイメントとしても成立している映画、脱獄映画に限らずそんなに多くないと思うし、結構貴重な作品だと思いますね。

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shaw