暁の全滅作戦

劇場公開日:

解説

第二次大戦のスロバキア解放戦に取材、ナチの非人間的行為に対するレジスタンスを描いたもの。ユーゴスラヴィアの作家ウラジミール・ミナッチの小説を「反逆(1957)」の監督パリョ・ビエリックが自ら、映画に脚色・監督している。撮影はカロル・クルシュカ。音楽はミラン・ノバーク。ともにユーゴスラヴィア映画界のベテラン技術者である。主役にはラディスラフ・フディク、ヒルダ・アウグストビチョバ、エロ・ロマンティークが起用されている。

1959年製作/チェコスロバキア
原題または英題:Capitan Davac
配給:東和
劇場公開日:1961年12月6日

ストーリー

スロバキア軍の大尉ダバッチ(ラディスラフ・フディク)はドイツ軍に協力して東部戦線で戦っていたが負傷し、故郷へ帰ってきた。が、そこで彼が見たものは妻ナージャ(ヒルダ・アウグストビチョバ)の密通の現場だった。そのまま原隊にもどった彼は、それ以来、酒びたりの自棄的な生活を続けていた。ある日彼は出動命令をうけた。彼の故郷に近いある村に行き、パルチザンと連絡していた村民を大量に処刑し、村を焼きはらうことだった。だが、自国の民衆に惨虐行為を行なうにしのびなかった彼は村民を逃がしてやる。たちまち、軍法会議に付され、銃殺されることになった彼は看視兵のすきを見はからって脱走、パルチザンに加わる。彼はある日の戦闘で負傷し村の農家にかくまわれるが、ナチのスパイだった仲間の一人スラネック(C・フィルチク)の手びきでドイツ兵におそわれ、危く逃げのびる。このためにダバッチ追求の手はますますひろげられた。パルチザンの連絡場所である村の薬局に働くナージャは仲間の一人ガライ(エロ・ロマンティーク)の恋人だったが、やはりSS将校に訊問された。だが、ダバッチは姿をけしたまま、ゲリラを続けた。今は心から彼の許しを乞うている妻のナージャはダバッチをさがしあて、一夜をともにするがその帰途、捕えられ、拷問にも夫の行方を白状しないまま、処刑されてしまう。ダバッチはパルチザンの一隊をひきいて、大反撃に移り、ナチの警察を完全に壊滅させた。だが、ダバッチは、その戦いで壮烈な戦死をとげたのだった。

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