劇場公開日 2022年12月9日

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「完成度は高いが、反社会的映画にされる」危険な関係(1959) jarinkochieさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0完成度は高いが、反社会的映画にされる

2019年1月21日
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何度も 映画化、舞台化される原作
ゲームのように お互い浮気をし、報告し合う夫婦を モローとフィリップが演じている

モローは 衣装も豪華で 美しいのだが、策を巡らす主人公で「悪の華」そのもの
女優を美しく(官能的に)撮る ヴァディムの手腕は、
アネット・ストロイベリ(監督の嫁)と バレリーのフィリップ(バルモン役)との情事の場面で 光る

やはり、モロー、フィリップの存在感は格別で 従来のヴァディム映画とは、一線を画する出来
映像も 音楽も素晴らしいのだが、上流社会の退廃を 冷悧冷徹に描いており、英仏で 反社会的とされた

モローの 衣装(シャネル)も見処
また、ジャズファンには 嬉しい映画である
(モンクが情緒不安定で、アートブレーキーらが 更に加わる 等々 )

ジェラール・フィリップは 中年期に さしかかり、今後の活躍が期待されただけに、その死が 惜しまれる

謀略に長けた夫妻の話なので、美しい映画だが、
後味はあまりよくない

jarinkochie