熱い手

劇場公開日:

解説

八月のパリに暮す人間達が織りなす皮肉なドラマを描くもの。俳優兼脚本家として著名なジェラール・ウーリーの第一回監督作品。彼自身と「忘れえぬ慕情」のジャン・シャルル・タケラ、「今晩おひま?」のジャン・クロード・ピションが脚本を書き、ウーリーとピションが台詞を書いた。撮影はアンドレ・ビラール。出演は「今晩おひま?」のジャック・シャリエ、新人マーシャ・メリル、「わらの男」のフランカ・ベットーヤのほか、ポーレット・デュボー、アルフレ・アダンら。製作レオン・カネル。

1959年製作/フランス
原題または英題:Le Main Chaude
配給:映配
劇場公開日:1960年5月17日

ストーリー

パリの八月はバカンス(避暑休暇)の季節である。ある日、後家のラコスト夫人は、避暑地に出かけるため猫をあずけに出かけ、犬猫あずかり所でジャン・レキュイエという四十男と知りあった。サン・ラザール駅のカフェの給仕である彼は、巧みにラコスト夫人に言い寄った。そしてラコスト夫人は、不幸なレキュイエの息子のためという名目で、バカンスのために貯えた十万フランを彼に与えた。レキュイエには、二十歳の若い情婦イベット(マーシャ・メリル)がいた。十万フランはお腹の子供を処理するために、イベットがレキュイエにねだっていたお金だった。ところが、イベットには若いボーイ・フレンド、ミッシェル(ジャック・シャリエ)がいた。イベットが妊娠しているとは実はまっかな偽り。彼女はミッシェルとイタリア旅行に行くために、十万フランが欲しかったのである。十万フランはイベットの手からミッシェルにわたった。ミッシェル青年は悩んでいた。クリスチャーヌ(フランカ・ベットーヤ)という大金持の娘が近頃彼の気をひいてくる。彼は、美しいが貧しい育ちのイベットより、金持の娘のクリスチャーヌの方に心をひかれるのである。彼は、クリスチャーヌに愛の証拠として十万フランを与え、彼女とともにイタリア旅行にでかける決心をした。しかし、クリスチャーヌは、本当は金持の邸宅の門番の娘だった。自分のような貧しい、美しくない娘は、幸福をだまし取るよりしかたがないというのが、彼女の人生観である。彼女は十万フランを貧しい祖母に与え、スクーターでミッシェルとイタリアへの旅に出た。その頃、ラコスト夫人は、猫をとりに犬猫あずかり所に出かけた。レキュイエがあずけた猫を自分の猫といっしょにかえしてもらい、一人でとぼとぼ孤独な家へと歩をはこんだ。

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