青銅の顔

劇場公開日:

解説

一九五八年のカンヌ映画祭で国際賞を受賞したベルナール・テザン監督による記録映画。赤道からボリビアに至る四千キロの地域に生活するインディアンたちの風俗、文明などがフィルムにとらえられている。構成はジェヌヴィーヴ・バーリー。カメラはアリフレックスを使用している。音楽はジャック・ボンドン。製作フィリップ・ルウズイ。イーストマンカラー・トータルビジョン。

1957年製作/スイス
原題:Visages de Bronze
配給:NCC
劇場公開日:1959年4月11日

ストーリー

南米のアンデス山脈にそって、赤道からボリビアに至る。ここには太陽の帝国と呼ばれる、神秘的なインデアンの住む国々が点在している。これらの雑多な種族にただ一つ共通した点は、彼等が赤銅色の顔をしていることである。赤道直下の森に住むコロラドス・インデアン。これは八十人ばかりの村で、中には金髪で青い眼の人もいるが、これは遠い昔の西洋人との交流の名残である。男たちは真赤なアシヨタの粒を粋き、それを髪の毛に塗って帽子を作る、奇妙な風習をもっている。祭になると七十度の酒を三日三晩、飲みつづける。アルコールはこの人たちの寿命をしだいにちぢめて行く。コロラドを後に、北に進むとアジア的なインデアン・カヤパが住んでいる。ここの男はカヌー作りの名人である。バナナを常食にしている。赤道下のアンデスの高所オタバロス、ここでは毎週土曜日に市が立つ。ドイツ塗料で染めたパンチヨという秀れた織物が出来る。海抜九百米の高地アマゾンの盆地にジバロス族の小屋がある。この小屋は男女別の入口がある。一家の息子が死んで、祈祷師が悪霊を指摘する。仲間とその家を襲って主人を殺し、首を火乾しにする。喜びの踊りは続く。死は自然なものではなく、悪霊の招きだと思われている。アマゾンの凹地に狩漁をする働き者のユラ族がいる。白衣をまとい、家族特有の印が印刷されている。ウル族は、昼夜の寒暖の差が激しい高度四千米の、人間の世界からまったく隔絶されたところに住んでいる。この消え失せんとする種旅は、土とワラを混ぜた小屋に住む。聖ミシェルや聖処女、インデアン、熊などの仮面をかぶって、入りみだれて踊る。それはインデアンの古い過去と文明との闘いを象徴している。ここはソラタの町である。これら数々の場面は滅びゆく種族に送る一篇の叙事詩ともいえよう。

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