劇場公開日 2020年8月3日

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「心揺さぶられる」道(1954) ニューマンさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0心揺さぶられる

2025年3月12日
PCから投稿

激しく心を揺さぶられる、フェリーニの代表作。
どのシーンも極めて印象的で、一番の要因は出演者と演出。
稀代の名優アンソニー・クインとフェリーニの奥方のジュリエッタ・マシーナ。
そしてフェリーニの演出にニーノ・ロータの切ない音楽。
カメラはいぶし銀のマルテッリ。(甘い生活もよかったな)
特にあの粗野なザンパノが浜辺で泣き崩れるラストシーン。
見たのが多感な年代の頃もあり、激しく嗚咽してしまった記憶がある。
そして、ラストの侘しい海辺の村は、祖母の故郷にそっくりだった。
ここで描かれる、孤独感・寂寥感は齢を重ねた今でも、自分の奥底に存在する。
心に深く、深く刻まれた、私にとってとても大切な映画。

ニューマン
Gustavさんのコメント
2025年3月12日

ニューマンさん、共感とコメントありがとうございます。
沢山の作品を観ておられますね。思い出深い映画のレビューや新しい作品のレビューの投稿を楽しみにしております。私も最近、アンソニー・クインを「西部に賭ける女」で見直したところです。アカデミー賞を受賞した「革命児サパタ」や「炎の人ゴッホ」の演技も良いですが、色んなジャンルや役柄でその存在感をみせた俳優さんでした。でも一つに絞ったら、やっぱりこのザンパノのアンソニー・クインですね。まだ30代だったのですから、本物の役者の演技でした。

Gustav