「切なくなるな」道(1954) 見聞さんの映画レビュー(感想・評価)
切なくなるな
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まず何が悲しいって、こんな男に子供を売らなければいけないほど貧しいこと。それで娘を2人も立て続けに失った母親。最初に売られた娘は一体何が原因で亡くなったのだろう?
ジェルソミーナの健気さと純粋さ。やっと自分の居場所を見つけられた気持ちだったのだろう。綱渡りの男イルマットからの助言を素直に受け止め、鎖男ザンパノと再び一緒に旅をする事を選んでしまった。
そこでまさかの事態が起き、ジェルソミーナは2人の自分にとって大切な男の狭間でもがき苦しむ。綱渡りの男イルマットから教えてもらった曲をずっと吹いていて多分彼女なりの恩師への弔いだったのだろうな。
ジェルソミーナは愛している人に何度も捨てられて非常に悲しい映画でした。この状況、精神病むよなぁ・・ザンパノみたいな男に二度も娘を預ける母親の心境が理解出来ない。金持ちの家の住み込み家政婦とかでどうにかならなかったのか。
人生には幾つもの分岐点があるけれど、その選んだ「道」は後戻り出来る場合もあれば、取り返しのつかない場合もある。人との出会いや自分で選んだ道。先が見えないからこそ希望を持ち生きていけるのかもね。
あの時、修道院を選んでいたらジェルソミーナは幸せに過ごせたかな
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