「ブルース・リャン版『ドラゴンへの道』スケールアップ版的だが....?」無敵のゴッドファーザー ドラゴン世界を征く アンディ・ロビンソンさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0ブルース・リャン版『ドラゴンへの道』スケールアップ版的だが....?

2024年5月31日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:その他、TV地上波、VOD

劇場では見損ねて後にTVとかで観て、海外(香港)版のビデオとか持っていたか?
割と近年になって、アマプラにあるのを見つけて、久々に鑑賞した(字幕は無く、画質も可成り悪いが)。

ストーリー的には現代劇で、概ねブルース・リーの『ドラゴンへの道』と似通った展開だが、敵の組織がもっと本格的な悪のシンジケートのようで、容赦無く、残忍である。
その連中の中の、悪の3兄弟の一人に倉田保昭氏が出ており、当然ながら最後の決闘の相手となるという展開であるが、そうした趣向を凝らした設定のために返って「帰って来た」に比べるとストレートな2者対決感が薄れてしまい、何か中途半端というかムリがある感じする。

リャンの弟や身の周りの仲間などにも魔の手が伸び、肝心の弟まで殺されてしまったりするので、「何のため(目的)に闘ってるんだか」だんだん分からなくなって来る気が....
本人は”無敵のゴッドファーザー”かもしれないが、誰も助けられないんじゃ、なんだかなぁである。

アクションは相変わらずだが、街中からいつの間にか雪原みたいなところに移動したり、「?」なところがあったり、武器を使うようなところよりも、格闘アクションを重点的にして欲しいところだが、全体的に散漫に思える気がするのと、肝心な見せ場と設定している街中〜雪原みたいなところで繰り広げられる闘いも、演出的にちょっと食傷気味な印象なのが残念である。

アンディ・ロビンソン