ラスト・クリスマス(1980)のレビュー・感想・評価
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最後のクリスマス
先天的に抗体がないため、雑菌だらけの社会で普通の生活ができず、病院の無菌室で育ったトミー。パパは子ども向けパペットショーに出演しているので、テレビでは見られるが、あまり面会に来てくれない。ママは毎日のように来てくれるけど、なんだか悲しそう。どうもふたりは離婚の危機にあるらしい。トミーは自分に原因があると思い、両親を仲直りさせるため、行動しようとする。友達のラリーは彼を止めるが、結局トミーの意思を尊重し、協力するのだった。
トミー役の子は北欧系かな。サラサラの金髪にギター弾き語りができるなんて、男前〜。ラリー役の子はくるくる巻き毛にタレ目が、いかにもイタリア系、将来色っぽいお兄さんになりそう。タイトルロールを見てもイタリア語だし、出演者もイタリア人が多いけど、風景はイギリスっぽい。どういうこと?
トミーとラリーの道行きを観てるだけで、鼻の奥がツーンとしてきた。トミーが初めて肌で感じる「世界」。きっと輝いていたよね。それを見守り、支えるラリーの思い。けなげな子どもたちに泣けた。
BS松竹東急の放送を鑑賞。
トミーとラリーの友情+プルート
8歳の少年 トミーは
血液抗体欠落症という特殊体質の為
生後から、病院のガラス張りの
無菌室で暮らし成長。
細菌に無抵抗なので
外の世界では過ごせないトミー
父親は、テレビ局で働き
マペットを操る子供番組の司会を担当
トミーは、その番組を楽しみに観ていた。
両親揃っての面会を願うトミーだが
父親は仕事が忙しく
来られないと母親から聞きがっかりするが
夫婦仲が悪いのは
自分のせいだと思うトミーだった。
実際、離婚を考え
家庭裁判所へも訪れていたが・・
トミーが無菌室で
ギターを弾きながら
メロディを奏で
匿名で、父親の番組へ応募
パパに会いたいという思いを歌に込めて・・
泣きました・・・。
そんなトミーには
友達のラリー少年がいて
ラリーは飼っている愛犬プルートを連れて
毎日のように顔を見せに来たり
看護士との会話も 自分を元気にしてくれる
存在であった。
クリスマスも近い ある日
掛けた電話で
両親が一緒に暮らしていない事を
知ってしまったトミーは
友達のラリーに頼み
病院を出て 昔 両親が住んでいた
田舎の家へ向かいたいと願うが
ラリーは、トミーの身体を心配し
断るのだが・・・
賢いトミーは、自力で脱出するのであった。
外へ出たトミーはラリーに会い
プルートも連れて
田舎の家へ向かう・・・。
次第に弱ってゆく中
両親を思う気持ちや
初めて外の空気に触れ 自然を見て
ラリーとの友情やプルートに触った感触も
少年の切ない表情を通し
見事に表現されていました。
トミーを思うラリー少年にも心打たれます。
「ラストクリスマス」
タイトルとあらすじだけで泣けてきますが
その通りの結末に・・
温かな暖炉の傍で
両親に抱かれ トミーは・・・。
BSにて鑑賞
ガラス張りの無菌室
少年の楽しみはパパの作っている子供向けテレビ番組。ラリーという友達だっているし、その子の連れているプルートというでかい犬(オールド・イングリッシュ・シープドッグ)が遊びにくるのも楽しみのひとつ。
ギターの弾き語りも上手い少年。ママは面会によく来ていたが、パパがしばらく来なかった。少年は手紙と弾き語りで歌ったテープを送る。早速病院に向かうパパだったが、腹話術を使って心を伝えようとするが、トミーからは「ママと仲良くできないの?」と離婚について悟られてしまったことに気づく。
少年は病院を抜け出す。悪い菌に感染したら命が危ないというのに・・・そしてラリーと一緒に動物園へ。
ラストは少年が死んでしまうということを描かなかったのが良かったかも。だけど、最後の家族の団欒を羨ましげに見ているラリー少年が、実は一番悲しい存在だったんじゃないかと思わせるところも・・・
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