劇場公開日 2022年1月7日

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「グラマラスでゴージャス」ジギー・スターダスト 白波さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5グラマラスでゴージャス

2022年2月5日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

まず、この作品をスクリーンで観れるのがとても嬉しい。
作品はハマースミスでの歴史的コンサートを収録したドキュメンタリー。いわゆる「グラム期」のフィルムです。
常に変化しているボウイの場合、ここを絶頂期と呼んで良いのか大変難しいのですが、一番煌びやかな時代であったのは確かでしょう。
スクリーン越しにも、その人間離れした妖艶な色気が溢れんばかりなんです。
ボウイはもちろんですが盟友ミックロンソンも、その生き生きとした姿がたっぷり映されています。
それと2002年レストア版なので音質がとてもクリア。ミックロンソンの音とかすごい良い音色なんですよ。
あとウッディのドラミングも腹に響いて良いですね。良いドラマーだと再認識しました。
あとセルフカバーの「若き野郎ども」が聴けるのも良いですね。
ビジュアル面では日本人的にも寛斎の衣装や、歌舞伎にインスパイアされた演出なども嬉しいものです。
そしてラストはあの突然の解散宣言。
オーディエンスの空気からも「一体何を言ってるの?」って感じがすごいわかります。ボウイのアップ目だったからわかなかったけど、バンドも顔に出てたんだろうと思います。
このジギー絶頂での解散は、ファンやバンド(明日から無職)はもちろん業界的にも大打撃だったことでしょう。
でも成功に後ろ髪を引かれる事なく、一気に転換するのも彼らしいと言えます。
この爆発的な輝きと終焉。今観ても輝きを放つ、グラマラスでゴージャスなロックンロールショウです。

白波