劇場公開日 1975年7月26日

「ここから始まる未来の架空スポーツ物」ローラーボール(1975) かせさんさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0ここから始まる未来の架空スポーツ物

2024年4月27日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

単純

興奮

萌える

『屋根の上のバイオリン弾き』『ザ・ハリケーン』のノーマン・ジェイソン監督。
主演は『ゴッド・ファーザー』ソニー・コルレオーネ役のジェームズ・カーン。

【ストーリー】
西暦2018年。
世界を牛耳る六大企業がそれぞれチームを擁して競う、新たなスポーツ"ローラーボール"に全世界は熱狂していた。
ヒューストン・チームのキャプテンで絶対的エース・ジョナサン(ジェームズ・カーン)は、リーグの誇るスーパースターだった。
だがリーグの巨大化にしたがってジョナサンの人気はアスリート以上の存在感を持つようになり、それを恐れた各企業は、彼を亡き者にせんと自分たちのチームメンバーたちに危険なプレーを指令する。

傑作、とは言いがたい作品です。
SF的な作り込みはイマイチ甘く、ストーリーもご都合展開がつづいて、しかも散漫。
なのに妙に心に残ります。
それは、そのローラーボールという架空のスポーツを本気で作り上げたからでしょう。
世界は平和なはずなのにフィールド内では安全性はまったく考慮されない。
ルールは単純なようでイマイチよくわからない。
ですが見ているうちに出場しているプレイヤーたちは本気で競技に取り組んでいる様子が伝わってきて、スポーツ物としてきっちり造りこまれていることがわかります。

物語はジェームズにフォーカスし、スーパースターの存在を強く印象づける形で語られます。
ドラマも熱く、これを見ると後のクリエイターたちが、架空スポーツ物を多数制作した理由も分かりますね。
日本でも、『剛Q超児イッキマン』のバトルボールや『サイバーフォーミュラ』、物語内での娯楽として『コブラ』のラグ・ボール、『銃夢(バトルエンジェル・アリータ)』のモーターボールなど、影響を与えたであろう例をあげれば枚挙にいとまがありません。

兎にも角にもローラーボールだけはガチ。
アメリカの生んだ創意とスピードあふれるSFスポーツの原点、興味をおぼえた方はぜひぜひ。

かせさん
Mr.C.B.2さんのコメント
2024年7月5日

ローラーゲームってご存じですか?アメリカのスポーツで日本でも一時人気が出てTV中継や東京体育館にコース作って試合が行われたりしました。まさにローラーゲームをベースにしたとしか思えないのがローラーボールでした。

Mr.C.B.2
kossyさんのコメント
2024年4月28日

TVで紹介されたりして当時は結構話題になってました。映画館で観たかったけど、なぜか断念した作品。パニック映画なんかがもてはやされてた時代だったなぁ・・・(遠い目)

kossy