ロッキーの怪人
解説
西部小説界の大物ゼイン・グレイ作の「黄金の夢」を映画化した探偵劇で、「西部の掟」のエセル・ドハーティーが改作し、「風雲の支那」のエドワード・E・パラモア・ジュニアが脚色し、「戦う幌馬車」のチャールズ・バートンが監督に当たり、「国境の狼群(1934)」のアーチー・スタウトが撮影したものである。主なる出演者は「燃ゆる山道」「西部の掟」のランドルフ・スコット、「豚子売り出す」「僕の武勇伝」のチャールズ・チック・セールで「西部の掟」「我が妻を見よ」のアン・シェリダン、舞台からのレスリー・カーター夫人、「ベンガルの槍騎兵」「燃ゆる山道」のキャスリーン・バーク、「やりくり宝船」のジョージ・マリオン「暴風の処女」のジェームズ・C・イーグルス等が共演している。
1935年製作/アメリカ
原題または英題:Rocky Mountain Mystery
ストーリー
山のジム・バラードの牧場でアドルフ・ボーグが殺された。嫌疑は当日以来行方不明の鉱山技師ジャック・パーソンズにかかっていた。後任の技師としてジャックの義弟ラリイ・サットンが山へ来て、役人のテックスと共に密かに犯人を探し始めた。バラードは長年病床あって顔を知るものはほとんどなかった。妻とも15年前に別れ、ボーグの妻の世話を受けながら、ボーグの息子ジョンと中国人のコック季と一緒に住んでいた。最近名のリタとフローラ、甥のフリッツを呼び寄せたのは死期の誓い事を知ったのであろう。この一家で人間らしい気持ちの持ち主はリタだけでラリイは邪魔者にされている彼女に同情し、やがて同情は恋に変わった。ラリイの調べたところによるとボーグ殺害の犯人は「黒衣の騎手」だった。脅迫状の筆跡は義兄ジャック・パーソンズのものではなかったが、「黒衣の騎手」が乗り捨てた馬は以外にもジャックの馬だった。犯人は明らかにバラードの財産を狙っているのだ。その後フローラとフリッツが相次いで惨殺されたので、老役人のテックスは周章狼狽するのみだった。そしてラリイもすんでの事に「黒衣の騎手」の魔手にかかる所であった。ラリイは一計を案じて密かに電報でバラードの妻を呼び寄せた。このバラード老夫人の出現によって舞台は俄然急転した。残忍な「黒衣の騎手」は果たして何者であろうか。
スタッフ・キャスト
- 監督
- チャールズ・バートン
- 脚本
- エドワード・E・パラモア・Jr.
- 脚色
- エセル・ドハティ
- 製作
- ハロルド・ハーレイ
- 撮影
- アーチー・スタウト