リオの誘惑
解説
「南海の却火」「やくざ者(1930)」のドロレス・デル・リオが主演する映画で、ウィラード・マック作の舞台劇「鳩」に基づいて「独立守備隊」と同じくエリザベス・ミーハンが脚色し、ハーバート・プレノンが監督し、「心の青空」「火の翼」のレオ・トーヴァーが撮影した。デル・リオを助けて「強力犯」「翼破れて」のレオ・カリーロが共演し、「摩天楼の狼」「活動屋往来」のノーマン・フォスター、「都会の世紀末」のラルフ・インス、「令女学」のルシル・グリーソン、「恐怖の甲板」のスタンリー・フィールズ、エドナ・マーフィ等も出演。
1932年製作/アメリカ
原題または英題:Girl of the Rio
ストーリー
米国との国境近くにあるメキシコのある町にマイク・モロヴィッチという男が経営している酒場に、「鳩」と呼ばれて一身に人気を集めているドロレスという唄い女がいた。酒場と通りを距てて向かい合っている賭博場の札元をやっている若い米国人のジョニィ・パウエルとドロレスとは恋し合う仲であった。そこに、お定まりの「メキシコ一の男伊達」と自惚れているその地方の顔役ドン・ホセ・トスタドがドロレスに惚れてしまう。酒場の亭主マイクもそのお先棒をかついで金を目当てにドロレスにトスタドと一緒になれと勧めたが、ドロレスは頑として応じなかった。トスタドとマイクはついに最後の手段に訴え、ジョニィを殺すべく刺客を送ったが、却ってジョニィに刺客は倒される。トスタドは正当防衛で罪無き筈にジョニィを殺人犯として投獄し、ドロレスに愛人を助けたくば俺の言う事をきけと口説き立てた。ドロレスは止むなくトスタドの望みを叶える事となった。ジョニィが放免になるやドロレスは生き永らえて何かせんと毒を飲もうとしたが、トスタドに妨げられて果たせなかった。そのところにジョニィが現れてドロレスを奪はんとしたが、トスタドの大勢の手下共に倒され、銃殺されようとする。ドロレスは、トスタドの卑怯を責めて、武器を持たぬジョニィを殺せばメキシコ一の男伊達の名がすたるという。馬鹿なトスタドは度量の大きさを見せたさにジョニィを許し、自分の偉さを町中に触れ歩いた。
スタッフ・キャスト
- 監督
- ハーバート・ブレノン
- 脚色
- エリザベス・ミーアン
- 原作戯曲
- ウィラード・マック
- 撮影
- レオ・トーバー