夜の看護婦

解説

「壁の中の声」「禁断の華」出演のバーバラ・スタンウィックが主演する映画でドーラ・メイシイの筆になる小説から「市街」のオリヴァー・H・P・ギャレットが脚色し「民衆の敵」「都会の世紀末」のウィリアム・A・ウェルマンが監督したもの。助演者は「近代エロ双紙」のベン・ライオンと「無冠の帝王」のクラーク・ゲーブル、「民衆の敵」のジョージ・ブロンデル、チャールズ・ウィニンジャー、エドワード・ヌージェント、ラルフ・ハロルドその他でカメラは「スヴェンガリ」「地獄の一丁目」のバーニー・マクギルの担任。

1931年製作/アメリカ
原題または英題:Night Nurse

ストーリー

ローラ・ハートは看護婦になろうとしてニューヨークの市立病院に入るが、ある時、同室のマロニーという看護婦と共に救急外科部に夜勤をしているとき、モーディーという若いブートレガー(酒類密輸入者)が負傷して手当をして貰いに来る。弾傷とは一目で知ったがローラはその筋に届けないで置く。その後ローラはリッチーという富豪の家に夜勤となり、マロニーは昼勤となる。ナニー及びデスニーという二人の幼女が貧血症と栄養不良で永く市立病院に入っていたのが退院したその豫後の看病である。最初の夜、急に酔漢が入ってきて病人があるから向こうの部屋に来てくれという。行ってみるとこの家の女主人がヘベレケに酔い潰れているので介抱しようとしているうちのその酔漢がローラに失敬なことをする。争っているところへニックという運転手がやってきて彼女を救う。そして女主人に胃洗浄を施せと強要するがローラがあくまで医者の命令がなくては出来ないと言い張るのでニックは彼女を殴り倒す。翌朝ローラは主治医レンジャー博士を訪れ事の次第を物語り、更に幼児に対する処置を非難する。彼女はレンジャー博士が確かに患家の混乱と関係があると睨み、その足で市立病院のベル博士を訪ねるが結局、確固たる証拠をつかむまではこのまま働くよりほかはないと悟る。で、彼女はレンジャー博士に詫び再び幼児の看護を続ける事にする。ナニーの病勢が俄然悪化し、家政婦のマクスウェル夫人はいろいろと気を揉む。ローラはレンジャー博士に電話とかけるが不在である。彼女はベル博士に電話をかけるが彼もいない。そこでナニーの母を枕頭に呼ぼうとするが、酔いしれて正体もない。病室へ戻ると酒類密輸入者のモーティマー青年がニックのところへ酒を届に来たのに会う。マクスウェル夫人がしきりに牛乳風呂の効能を説くので、それではとてモーティーに牛乳を買うせにやらせる。その間にマクスウェル夫人はモーティーの持ってきた酒を飲んでしまい種々口走るようになる。ローラが総合するところによると二人の病児の父親が莫大な遺産を残して死んで以来ニックという悪運転手はレンジャー博士と結託し、アルコホル中毒の母親を絶えず酔いしれさせ、少し抜けているマックスゥエル夫人を篭絡し、そのあいだにナニーとデスニーを栄養不良で死なせてしまい遺産を横領しようとしているのである。モーティーの働きでベル博士が訪ねてきた。博士はすぐ輸血しなければならないというが、ローラはナニーと血液型が同じなので血液の提供を申し出る。ニックは不承知を唱えるが、モーティーが彼を威嚇して部屋の外に出させる。輸血は首尾よく成功してナニーは生気を回復する。朝になってマロニーが交代に来る。ローラはモーティーの自動車に乗って警察へ訴えにでる。モーティーは自分の仲間の者にニックはいやな奴だと話しをしたと彼女に語る。その時病院自動車が急いで病院に着くが、それは運転手の制服をきた男の死体を運んでのであった。

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