野性の叫び(1935)

解説

「結婚十分前」「白衣の騎士」のクラーク・ゲーブル、「十字軍」「濁流」のロレッタ・ヤング、「電話新鮮組」「カレッジ・リズム」のジャック・オーキーが顔合わせ主演する映画で、ジャック・ロンドン作小説を「曲芸団」のジーン・ファウラーと「復活(1934)」のレオナード・プラスキンスが脚色し、「電話新鮮組」のウィリアム・A・ウェルマンが監督し、「ムーラン・ルージュ」のチャールズ・ロシャーが撮影したもの。助演者は「痴人の愛」のレジナルド・オーウェン、「十字軍」のキャサリン・デミル、「小牧師(1934)」のフランク・コンロイ、その他である。

1935年製作/アメリカ
原題または英題:Call of the Wild

ストーリー

1900年の初め、アラスカ、ユーコン河の流域には金鉱発掘の黄金熱に浮かされた人々が氾濫し、一夜作りの歓業の町がそこここに繁栄していた。ジャック・ソーントンもその1人だった。彼は発掘した金を持ってアメリカへ帰る途中スカグウェイの町でふと手を出した賭博のため金をすっかり失ってしまった。しかし、この酒場であった騎手上がりのショーティから死んだブレークという探鉱者が発見して今では息子ジョン・ブレーク夫妻の誰も知らない非常に有望な鉱山の一部を知っていると打ち明けられ、協力して鉱山発見の旅に出かける事となった。其の途次ジャックは狂暴なスミスという探鉱者に殺されかけている犬のバックを救った。その後図らずも山犬の群れからジョン・ブレークの妻を救いだしたが彼女の語るところによるとブレークは食べ物を探しにいって帰ってこないとの事だった。ブレークが死んだものと思ったクレアは2人に自分の知識を提供し、協力して鉱山発見に努めようと約した。やがて彼らの苦心は報いられ、豊かな、鉱山を発見した。そこでその所有権を登記するため、ショーティはドウスンの町へいった。以前からこの鉱山発見を志していたスミスは九死に一生を得て生きたブレークを脅迫して道案内させその在る所を知るやブレークを倒し、ジャック等の小屋を襲って採集した金を奪った。しかしスミスの一行はカヌーで河を下る途中転覆して略奪品諸とも河底に沈んだ。その夜、バックに導かれてジャックは瀕死のブレークを発見し小屋へ連れ戻った。やがてクレアの看護でブレークが健康を快復したときジャックはクレアに対する愛をあきらめ夫妻を町へたたせ自分はただ1人バックを相手に冬ごもりする事を決心した。かくて秋も終わろうとする頃バックは森の奥深く姿を消してとうとう戻ってこなかった。小屋が雪に埋まるようになったある日ショーティが町から帰ってきた。莫大な金鉱を得ながらもついに恋を得なかったジャックは唯1人の友ショーティと相抱いて淋しい笑いをもらした。

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