野次喜多野球の巻
解説
「野次喜多従軍記」「野次喜多海軍の巻」に続くウオーレス・ビアリー氏主演喜劇でヘクター・ターンブル氏が原作を書き、レジナルド・モリス氏とモンテ・プライス氏とが改作しジユールス・ファースマン氏が脚色し、モンテ・プライス氏が監督昇進第一回作品として監督したもの。ビアリー氏の相手役は「駄法螺大当たり」「芝居の世の中」など出演のフォード・スターリング氏と「グリード」「ジョアンの嘆き」など出演のザス・ピッツ嬢が勤め、スベツク・オドンネル君、スターリング・ホロウェイ氏、アイリスス・テユアート嬢等が助演している。
1927年製作/アメリカ
原題または英題:Gasey At The Bat
ストーリー
今から25年ほど前、センダヴィルの於いて、二人組合の屑屋がいた。小さい方はスペックという13歳の少年、大きい方はスペックの倍の年高でケーシーといった。ケーシーは町の野球団第一の強打者であり且つ町第一の美人カミーユへの第一の求婚者だった。床屋で消防隊長のプトナムはケーシーの有力なる恋敵だった。野球試合の当日プトナムは菓子箱に添えて試合見物案内状をカミーユに届けた。処がその使いがスペックだったので彼は兄弟分ケーシーのために案内状をすり替えたのでカミーユのお供はケーシーが承った。大リーグの選手候補者を探し歩く役目のオダウドが町に来たと聞いてプトナムは球場に出掛け結局ケーシーが巨人軍の選手になることに契約されたが抜け目のないスペックが給料や小遣い銭はプトナムに出させることに決めてしまった。ニューヨークに着くと早速ケーシーは人気者になった。というのはケーシーがプトナムに払って貰えるので良い気になって皆に酒を御馳走したからだった。飲酒は野球選手の大禁物とあってケーシーは酒場の代わりに六人組の踊り娘で有名なフロラドラに案内され六人組の随一トリキシーと大変親密になった。そしてカミーユから手紙を受け取ると彼は良心の呵責を感じた。そしてプトナムがその手紙の意味を取り違えてカミーユはケーシーに愛情をつかしたと読みきかせたのでケーシーはやけになりトリキシーに抱かれた。それを嫉んだオダウドはカミーユに迎えの手紙を出した。ピッツバーグを巨人軍との試合の当日ケーシーはピンチを打つて三振し解雇されてしまった。群集はケーシーを散々に嘲弄したがカミーユは優しく彼をいたわった。かくてケーシーは結局ホームに生還することができたのである。
スタッフ・キャスト
- 監督
- モンティ・ブライス
- 脚本
- レジナルド・モリス
- モンティ・ブライス
- ジュールス・ファースマン
- 原作
- ヘクター・ターンブル
- 撮影
- バーニー・マクギル