迷優ナポレオン
解説
「百万弗小僧」「シュヴァリエの巴里っ子」のアン・サザーンが主演する映画でジーン・タウンとグレアム・ベイカーが書き卸し、「舗道の雨」のガートルード・パーセルがベニー・ルービンと協力して脚色し、「紐育→桑港」「からくり珍裁判」のエドワード・バゼルが監督に当たり、「歌の翼」「その夜の真心」のジョセフ・ウォーカーが撮影したもの。「花嫁は泣きました」のジャック・ヘイリー、「罪じゃないわよ」のロジャー・プライアを初め、「歌の翼」のサーストン・ホール、「海を嫌う船長」のイネズ・コートニー、ヴィクター・キリアン、レイ・ウォーカー等が出演する。
1935年製作/アメリカ
原題または英題:The Girl Friend
ストーリー
俳優兼劇作家のジョージ・ソーンはナポレオン風刺劇の脚本を、高名な演出家ジョージ・ハーモンに売り込もうとして送り返された。所が誤って戻ってきたのはヘンリイという田舎者の書いたナポレオンの悲劇だった。それにはハーモンへの招待状が同封してある。衣食に窮していたソーンはハーモンになり澄まし、仲間のサンシャインとドクの3人でヘンリーの農園へ赴いた。2週間たってソーンはヘンリーの妹リンダと恋に落ちたが、彼女は兄の脚本を何とか上演してくれと乞うのである。ソーンは劇場が空いていないのを口実に話を避けていたが、ヘンリー一家は農園を抵当に2000弗を調達し、納屋を改造して即席の劇場を作った。しかたなくソーンは脚本を読むとこれは又大変な愚作である。弱った彼は役者がいないというと、リンダは田舎役者を集めてきた。ソーンは絶体絶命、自分の脚本を本読みしてヘンリーにはほんのちょっと書き直したのだと偽っておいた。初日が始まったが家畜が納屋劇場になだれ込んだりする。ヘンリーが自分の劇をどう思うかと聞いたとき、ソーンは、本当の身分を明かしたので、リンダは怒って彼を追い出した。停車場でソーンは他へ出かけるハーモンに会った。巧みな計略を用いて彼は再びハーモンに成り澄まし、ハーモンの出し物を取り消して自作を上演した。やってきたハーモンは怒って一同を投獄すると言ったがソーンはとにかく最後までやらしてくれと頼んだ。舞台ではナポレオンに扮したヘンリーが失敗ばかり演じている。所が彼がしくじる程芝居は面白くなって観客は大喝采である。これを見たハーモンはその場で座員一同を契約する事になった。自分の脚本だと思いこんでいるヘンリーは俺は作者だと大いばり、ソーンは改めてリンダの腕に抱かれたのである。
スタッフ・キャスト
- 監督
- エドワード・バゼル
- 脚本
- ジーン・タウン
- グラハム・ベイカー
- 脚色
- ガートルード・パーセル
- ベニー・ルービン
- 撮影
- ジョセフ・ウォーカー