娘弁護士
解説
「花嫁万歳」「金色の舞」等と同じくロバート・Z・レナード氏の監督作品で、「故郷の土」「殴られる彼奴」等出演のノーマ・シアラー嬢が主演する映画である。フレデリック及びファニーの両ハットンが合作した舞台劇に基づき、F・ヒュー・ハーバート氏が脚色している。シァラー嬢の相手役は「ミシガン小僧」「美人帝国」等出演のコンラッド・ネーゲル氏で、そのほか「踊る英雄」等出演のジョージ・K・アーサー氏、メアリー・マカリスター嬢、等も出演している。
1926年製作/アメリカ
原題または英題:The Waning Sex
ストーリー
女というものは、子供を育てたり、台所の仕事をしたりするのが当り前で、女権を云々したり、男と同じ様に職業を持つて社会に活躍するのは以ての外だ、と検事のフィリップ・バリーは考えている。だから彼は、己れの恋しているニナ・デュエーンが女の癖に弁護士になぞなつているのが気に喰はない。彼はどうにかしてニナを普通の女に立ち帰らせ、その上で結婚したいものだ、と考えている。ところがニナはまたニナで、男がそうした考えを抱くということが、既に旧来の陋習なのであるから、そんな考えは須く打破して、新らしい婦人自立の道を講じなければ不可ない、という確信を持つている。それで彼女はフィリップを頭から対手にしない。が燃し、あまり5月蠅く、執拗につきまとはれた結果、彼女はフィリップと、三遍勝負をして、二度勝つた者に、お互いの自由を委ねる約束をしてしまつた。最初の勝負は水泳で、これはニナが負けた。第二の刑事事件の弁論で、これではフィリップが敗れた。最後の3度目では、勝負の程が怪しくなつて来たが、気を苛立たせたフィリップの計略に、女はうまうまと乗せられる。そして危ない所で男の腹を見抜いたものの、こうなつて見ると、もう何となく男が恋しくなつて、自分をフィリップに委ねた方がいいと思われて来た。それで女は矢張り、女らしく、家庭を守ることになつてしまうのであつた。
スタッフ・キャスト
- 監督
- ロバート・Z・レオナード
- 脚本
- F・ヒュー・ハーバート
- 原作戯曲
- フレデリック・ハットン
- ファニー・ハットン
- 撮影
- ベン・F・レイノルズ