魅惑を賭けて

解説

ハーバート・ストサートの原作を「第一の恋」のホレース・ジャクスンが脚色し、ハワード・エメット・ロジャースが撮影台本及び台詞を執筆し、「三面記事の女」「他言は御無用」のポール・L・スタインが監督し「紐育の囁き」「アリバイ」のレイ・ジューンが撮影した映画で、主なる出演者は「ラヴ・アレイド」「モンテカルロ」のジャネット・マクドナルド、「ツェッペリン倫敦襲撃」「我が心の歌(1930)」のジョン・ギャリック「女が第一」「天下無敵」のジョー・E・ブラウン、「モンテカルロ」「アルプスの悲劇」のザス・ピッツ、ロバート・チスホルム、ジョセフ・マコーレイ、ハリ-・グリボン、キャロル・ナイなどである。

1930年製作/アメリカ
原題または英題:The Lottery Bride

ストーリー

ノルウェイの或る町、『海賊船』と呼ばれたカバは出入りの客に金を貸しすぎて財政的危機に襲われていた。女主人のヒルダは窮余の一策としてアメリカからジャズ・バンドを招聘することにしたが、来たのはポーク・カーティスの一行であった。さて彼らの到着とともに『海賊船』において耐久ダンス競争が始まる。乙女ジェニーは恋人クリスの反対にも係わらず銀行の金を使い込んだ弟ネルスを助けたい一心から莫大の懸賞金目指してこの競争に参加する。順次落伍者続出して84時間後にはジェニー・ネルス組に対抗するものとしてはたった1組しか残っていなかったが、間もなくこれも疲れ果ていよいよ優勝者は彼らをきまりかかった。がこの時行金費消者としてネルスを役人が捕らえに来るとの報があったのでジェニーは急いで・ネルスを逃がしてやる。ネルスにこんな罪を冒させるようにしたのはイタリアの飛行家アルバートが賭博に誘ったからであるが、ジェニーに想いを寄せるアルバートは彼女が弟のことで悩む有り様を見て費消の金は自分が出そうと申し出る。ジェニーは喜び、現れた役人に費消金の支払いを誓うが、役人はネルスの逃走を援助した罪により彼女を拘引するという。失望のあまりジェニーは気を失って思わずアルバートの腕に倒れた。おり悪くその場へクリスが来合わせ、この態を見て憤然と立ち去る。クリスはその誤解に包まれたままジェニーと別れたが、数年後、彼はスピッツベルゲンの鉱山に働いていた。刑期をおえたジェニーはある男の勧めで鉱山町の抽選花嫁となる決心をする。その抽選というのはスピッツベルゲンで行われたがとの当選籖を持っていたのが図らずもクリスであった。だがクリスはそれを弟のオラフに与え後に至って相手の女が恋しいジェニーであることを発見する。しかしいまは弟の妻と定まるジェニーを忘れようと彼はアルバート操縦の下に北極へ出発する飛行船へ乗り込む手はずをととのえる。あ馬の様子に不審を抱いたオラフが手にした1通の手紙、それによって彼はジニーが兄クリスの恋人であること、及びクリスが弟のために彼の恋を犠牲にしたことを知る。そして兄の強き愛に感じたオラフはおりから極地の悪天候に遭遇しつつある兄を助けんと急遽出立する。かくて風行き吹き荒れる極地に彷徨すること数日、遂にオラフは飛行船最後の生存者たるクリスとアルバートにめぐり合い、帰路についたが途中危ない所を第2の捜索隊なるジェニー一行に助けられた。遭難中アルバートから真実を打ち明けられようやくジェニーに対する誤解を悟ったクリスは弟オラフの兄弟愛に感謝しながら再びジェニーと愛を囁くのであった。

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