港々の女難想

解説

「港々に女あり」「大河の奇賊」等と同じくヴィクター・マクラグレン氏主演の映画で「母ぞよく知る」と同じくジョン・G・ブライストーン氏の監督したものである。原作はダニエル・トムリンスン氏とローラ・ハース女史とが書卸したもので、ジョン・ストーン氏とアンドリュー・ベニソン氏とが脚色の任に当った。相手役として「長恨悲歌」のクレア・ウィンザー嬢が出演するほか、「ニューヨークの波止場」のクライド・クック氏、「太平洋横断」のジェーン・ウィントン嬢、アルバート・コンティ氏、アーサー・ストーン氏、等が助演している。

1929年製作/アメリカ
原題:Captain Lash

ストーリー

ある太平洋航路の汽船で第五機関士をしているラッシュは、キャプテン・ラッシュと人から呼ばれる程その度胸なり腕前なりから言って当時類稀れな良水夫であった。が、それ以外に彼の長所は女にかけての押しの強さであった。で、港々で彼は女を求めては遊び歩いた。そうした時に彼の相棒となり見張り番となるのが小柄なコッキーであった。シドニーでも彼が例の悪戯気から騒ぎを起して逃げ出す途中、彼は不図美しい婦人を見初めた。その女はコラ・ネヴァンスといって実は色仕掛けの強か者であったが、そんなこととは知らぬラッシュはその一本気から一重にコラを貴婦人として密かに敬慕していた。そしてある日、一等船客船たちが火夫部屋を参観に来た時、はからず騒動が起ったが、その際、ラッシュは身を以てコラをかばい、重火傷を被った。そして病状に横たわる身となった後もラッシュはただ、時々見舞いに来てくれるコラのことを思っては身の幸福を思っていた。コッキーは友のこうした状態を憂いシンガポールで彼の来るのを待っている可愛いい女ベーブのいることを彼に話して見るのだが、恋に迷ったラッシュはそれを上の空に聞きながした。コラは色仕掛でかねて目をつけていた同船の紳士アレックスから宝石を奪い、その証拠消滅のために保管をラッシュに託しシンガポールに上陸後彼女の許に届けてくれることを頼んだ。斯くてコラは税関を無事に通過した。ラッシュは上陸して宝石を彼女の許に届けに行った。が、それはコッキーの心使いから妙な工合となり、それが動機となってラッシュはコラの本身を知り、再びベーブの許へと帰って行く。

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