大いなる勇者のレビュー・感想・評価
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ユタ州の自然を愛したレッドフォードのルーツ的作品か
開拓民の中でも山中で狩猟して暮らすマウンテンマンと呼ばれた人々の中でも、「肝臓喰い」とあだ名された実在の人物、ジョン・ジェレマイア・ジョンソンの伝記映画で、過酷な山中で暮らそうとする世捨て人の主人公をロバート・レッドフォードが熱演。ディカプリオの『レヴェナント』も過酷な西部開拓民の生き方を身体を張って描いていたが、こちらも山中に分け入った風景の荘厳さと、そこでの生活をドキュメンタリー的に描いたアプローチが力を発揮している。
そしてなによりも、アメリカ人が持っている西部開拓魂や開拓民への憧憬がどういうものなのかがひとつの具体として理解できるのがいい。こんな暮らしを実際にしたいかどうかはともかく、そこにはひとつの哲学があり、こういう精神性がアメリカという国を作ったという感覚があるのだろうと、異文化理解が進む資料的な価値も大きい。
しかしシドニー・ポラック監督にはなんとなく都会的なイメージがあるのだが、大自然とがっつり組んだ作品があったことも、先入観を打ち崩してくれて良い。
ジェレマイア.ジョンソンの生き様
不思議な魅力を纏うサイレントセミドキュメンタリー
歳を経てみると、深い作品。
1975年、6年頃しゃれたシティ派のポラックとレットフォードの作品に魅せられていた流れで、街の小さなリバイバル館で見た覚えが有るが、思い入れてたモノとは程遠く、ドキュメンタリーに近い作風が退屈だった時間としての記憶しか無かったが、60を過ぎた今機会を得て観るに、作品造りの深さが心深く染みる。
それはまるで「旅」をするがごとく、話が進む程に面白さが厚みをまして行く、正に劇場の椅子に深く腰を落ち着けしっくりと堪能すべき作品、その場その瞬間を楽しみにする方には、不向きの作風。
何が起きたか?何が起きているか?の説明が台詞、テロップ等で一切無い!
スクリーン(画面)から読み取るしか無い!
これぞ、映画本来の醍醐味でわないだろうか?
中休憩を挟み、思う果たして私は此のような覚悟をもって生きてきただろうか?
この先生きて行く上で、どれ程の覚悟をもっているだろうか?
っと、一人の男の生きざまのドラマでは有るが、いつの時代の誰もが構え持たねばならない心の強さ、サバイブして行く力を描いた作品じゃないだろうか?
原題はは、主人公の名前、「大いなる勇者」っと言うタイトルは、観賞後は、?っと思う
主人公は、人生の山谷を行く鑑賞者でも有るのだから。
っと私は読んだ。
ワイルドなロバートレッドフォード
深い山々をさすらい続ける男の生き様
先住民
侘しさが心に残る
総合70点 ( ストーリー:65点|キャスト:70点|演出65点|ビジュアル:70点|音楽:65点 )
町の生活で男に何があったのかわからない。しかし彼は山に入る。人と殆ど会うこともなくただ孤独に猟師として開拓民としての道を歩む。厳しい自然や先住民とのつきあい方などを経験しながら、何とか生きながらえていった。
そのような寂しい孤独な姿を黙々と追いかけるのは、かなり地味だし侘しい。観ていて退屈しそうだが、その侘びしさが当時の開拓時代の人々の現実であり逞しさであったようでけっこう引き込まれた。長年の苦労の末にやっと築いたものを失い、住む家族のいなくなった家に火をつけるのはやりきれなかった。それでも山に残り生きる孤独な男の生き様が心に残った。
男の生き様を追う寂しい雰囲気は良かった。しかしもう少しどのように生活していったのかという具体的な描写が欲しい。それと戦いの場面の演出はあまり良くない。
先住民と開拓民
ロバートレッドフォードのワンマンな勇者っぷりは素晴らしい。
野山で生きる知恵。
どちらも迫害しない立場。
だが人は共存は出来ない。
やはり殺し合いしか出来ない。
家族が殺されていて家を燃やしていたシーンは悲しくなりました。
それでも生きていくしかない。
嫌な生き物だなぁ…
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