再び逢う日
解説
「青春の溜息」「晩春」のハーバート・マーシャルが主演する映画で、アルフレッド・デイヴィス作の戯曲をモートン・バートーが改作し、「真珠の首飾」エドウィン・ジャスタス・メイヤーが、「女罠」のブライアン・マーロウ及びフランクリン・コーエンと協力し、「撮影所の惨劇」「五十六番街の家」のロバート・フローリーが監督し、「恋のナポリ」「十字軍」のヴィクター・ミルナーが撮影したもの。助演者は「最後の駐屯兵」「女罠」のガートルード・マイケル、「米国の機密室」ノライオネル・アトウィル、「撮影所の惨劇」のロッド・ラ・ロック、舞台からのガイ・ベイツ・ポスト、スペンサー・チャータース等である。
1936年製作/アメリカ
原題または英題:Till We Meet Again
ストーリー
1914年、欧州大戦に英国が参加したため、恋仲のアランとエルザは別れねばならなかった。アランは英国人、エルザはオーストリーの女だった。エルザは独乙のスパイのルドウィクに説伏されて、アランと結婚してアメリカへ渡る筈だったが、ロンドンに留まってスパイとして活躍することとなった。一方、アランも義勇軍に加わったが、俳優であるところから諜報部に廻され、将校アラン・バーロウ戦死せりと報道されて、スパイとして暗躍を始めた。エルザはアランの戦死の報を聞いても、悲嘆にばかり暮れている訳にはゆかなかった。エルザの活躍で巴里の陥落は既に月旋の間に迫ったのだ。英国諜報部は独軍が巴里攻撃に用いる長距離砲の秘密を探るべくアランを派遣した。アランは独軍の工廠に小使となって入り、同志カールと共に秘密を探った。彼等のために、巴里攻撃の日、長距離砲は爆破して多数の死傷者を出した。ルドウィクは工廠内に在るスパイノ故と察知し、エルザを工廠に派遣した。エルザはたちまちカールを見破り、彼を自殺せしめた。次いで彼女は戦争病にかかった小使に変装したアランを見て愕然とした。アランは戦死したはずだった。現在見る人がアランだとすればスパイである事は判り切っていた。併し、エルザは彼をスパイだと指摘するに忍びなかった。相会した恋人同志は、既に祖国への義務も果たしたことであり、相携えてオランダへ逃れんとした。しかし、アランには今1つ果たすべき義務があった。彼はホッファ料理店に赴き、同志にカールの死を知らせたが同時に彼はルドウィクに正体を見破られた。アランは逃れて隠れ家からエルザと共にオランダへと汽車にのって遁走した。しかしルドウィクの追手は車中に迫り、エルザはスパイのアランを逃した事の責任を問われ、自殺を迫られたが、アランに救われた。進退極まったルドウィクはエルザを連れて疾走中の汽車から飛び降りた。アランもこれに続いた。そしてエルザと共に傷ついたルドウィクを労った。ルドウィクは愛し合う2人を憐れみ、オランダ国境へと2人を追いやったのであった。
スタッフ・キャスト
- 監督
- ロバート・フローリー
- 脚本
- モートン・バートー
- 脚色
- エドウィン・ジャスタス・メイヤー
- フランクリン・コーエン
- ブライアン・マーロウ
- 原作
- アルフレッド・デイヴィス
- 製作
- アルバート・ルイス
- 撮影
- ビクター・ミルナー