婦人記者

解説

ミルドレッド・ギルマン作の小説から「親爺は若い」「再生の港」のエドウィン・バークが脚色し、「肉と霊」「陽炎の春」のアルフレッド・サンテルが監督し、「海の狼(1930)」「肉と霊」のグレン・マクウィリアムスが撮影した。主なる出演者は「バッド・ガール」のジェームズ・ダン、「金貨狂想曲」のリンダ・ワトキンス、「バッド・ガール」のミナ・ゴンベル、ハワード・フィリップス、ジョージ・E・ストーン、モリー・オディ、ウォーリ・オールブライトなどである。

1931年製作/アメリカ
原題または英題:Sob Sister

ストーリー

ジェーン・レイはある新聞社に勤める婦人記者だったが探訪にかけてはなかなかの手腕を有し、いつも同業新聞の男性記者の鼻をあかしていた。しかし彼女が殺人事件に対する遣り口は辣腕過ぎるので反感を持つ記者も少なくない。タイムスのギャリイ・ウェブスターもその一人だった。だがある夜、商売上でない席で顔を合わせてから二人は親しみを感じ始めた。数日後ギャリイはジェーンに結婚の話を持ち出した。が、その折、ジェーンは編集長からある殺人事件探訪の命令を受けたので話は一時保留となってしまった。間もなくギャリイもその事件へ出張させられることとなった。恋はしていても職務上のことは別である。ジェーンの遣り口のよからぬことを立証するためにギャリイは死者の所持していた日記帳を手に入れた。その日記帳はジェーンの命令によりカメラマンのパットが幾頁かを引き裂いたものだった。ジェーンはギャリイと恋仲になるとともにこれまでの自分がいかに商売のためとはいいながら余りに破廉恥な行為をしてきたことに気づき、後悔の念に襲われ出した。そしてこうした商売から足を洗おうと決心し、新聞社へ帰って突然辞職を願い出た。ところが例の殺人事件は既に紙上に発表された後でギャリイの許を訪れるとギャリイは怒って、日記の記載された記事を指し示した。ジェーンは弁解につとめたがギャリイの誤解は容易にとけそうもなかった。恋の破局を知った彼女はしかたなく元の記者生活に戻って行った。折柄少児誘拐事件が突発したのでジェーンは無頼漢の情婦に化け誘拐犯人の潜伏場所と目された巣窟へ潜入した。だが彼女の素性はたちまち見破られ身体ここにきわまるに至った。その時、図らずも乗り込んできたのはギャリイだった。そしてギャリイと警官たちの協力により悪漢は残らず縄につき、ジェーンの身は恙きを得た。そして彼女はギャリイの誤解も晴れたことを聞かされ、抑えきれぬ悦びとともに恋人の胸に抱かれたのであった。

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