膝にバンジョウ

解説

「ニューヨークの顔役」「愛怨二重奏」のバーバラ・スタンウィックと「この三人」「ニューヨークの顔役」のジョエル・マクリーが主演する映画で「小公子」「人妻日記」のジョン・クロムウェルが監督に当たったもの。原作はハリー・ハミルトンの小説で「虎鮫島脱獄」のナナリー・ジョンソンが脚色した。助演俳優は「ショウボート(1936)」のヘレン・ウェストリー、「踊るアメリカ艦隊」のバディー・エブセン「地獄への挑戦」のウォルター・ブレナン、「オペラ・ハット」のウォルター・カトレット、「艦隊を追って」のアンソニー・マーティン、「十字軍」のキャサリン・デミル、ミナ・ゴンベル、スペンサー・チャータース、ヴィクター・キリアン等で、ホール・ジョンスン合唱団も出演している。撮影は「青春の抗議」のアーネスト・パーマーが担当し、作詩作曲は「明朗色時代」のジミー・マクヒュー、ハロルド・アダムソン組である。

1936年製作/アメリカ
原題または英題:Banjo on My Knee

ストーリー

ミシシッピ河の漁師たちは岸につないだ船の上に住居を構え、陸の人たちとは離れた特殊の生活をしている。今夜はニュウト老人の一人息子アーニイがパールと結婚の祝である。パールは彼らの所謂「陸の女」であった。老人は彼手製の楽器を演奏して子供の結婚を祝した。レオタはアーニーを恋していたので祝宴の群を離れてパールの悪口を言っていた。彼女の祖母はそうした孫娘を見て笑っている。アーニイと仲良しのバディは得意の歌と踊りをやった。そこへ彼らの魚を取り引きする陸の男スレードが来て花嫁に接吻させろと言い出してアーニーに殴られ河中に転落する。打ち所が悪かったか彼の姿は水中に没したまま現れなかった。アーニーは花嫁を迎えたその夜一人で身を隠さねばならなかった。後になってスレードは無事でいたのが判ったが、アーニーは土地を去った後である。六ヵ月経ったが何の便りも無く花嫁のパールは待ちくたびれた。都会の写真屋スコットが来て自分の店で働けと勧めるので彼女もその気になりかけたが、そこへアーニーが帰って来た。しかし彼は家族を置いて西インドへ移住し後で父と妻を呼ぶと言う。一刻も別れたくないパールはアーニーと喧嘩を始め、とうとうお互に腹を立てた二人は別れ別れとなりパールはスコットと一緒にニュー・オルリーンスへ行ってしまう。しかしさすがに女蕩しのスコットの家で働く気にはなれず料理屋の皿洗をすることになった。アーニーは妻とスコットを追って来たが見当たらず、元の仲間と一緒に船乗生活に入る。ニュウトも手製の楽器を持って彼らの後を追って来た。料理店でニュウトの演奏が非常な人気を博した上、彼はそこでパールの姿を発見した。二人は歌手チックを加え三人でその店に雇われる。そこへバディも彼らを尋ねてアーニーから近く帰ると便りがあったことを知らせた。アーニーは間もなく帰って来たがパールがスコットを愛していると誤解して乱暴を働き店を滅茶苦茶にして拘留された。それを助けたのはレオタだった。止むなくアーニーは故郷の船の家で彼女と結婚式を挙げることにしたがそこへパールが現れて再び結婚式は中止となり、嫉妬したレオタが船の綱を切ったのでニュウト、アーニー、パールは荒狂う河中へ流されたが浅瀬へ乗上げて助かった上二人はついに仲直りをしたのであった。

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スタッフ・キャスト

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受賞歴

第9回 アカデミー賞(1937年)

ノミネート

音響録音賞  
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