評判女候補者
解説
「シンギング・ガール」「地熱」と同じくロイド・ベーコン氏が監督した映画で、アンソニー・コールドウェイ氏の原作から「俺は探偵」のロバート・ロード氏が脚色し「恋のサーカス」のフランク・ケッソン氏が撮影した。主演者は「母よ愚なれ」「女丈夫(1927)」のアイリーン・リッチ嬢で「曲線悩まし」「ノアの箱船」のアンダース・ランドルフ氏、「ドノヴァン」「母よ愚なれ」のウィリアム・コリアー・ジュニア、「恋の走馬燈」「万事円満」のクロード・ギリングウォーター氏、新進オードリー・フェリス嬢が助演している。
1928年製作/アメリカ
原題または英題:Women They Talk About
ストーリー
外国から帰って来たアイリーン・マーヴィン・ヒューズは以前自分の父の事務所に勤めていて今は市長に出世したハリソンが彼女の父と仲たがいになっていることを発見した。彼女はハリソンと婚約した経験もあるので父とハリソンとの仲を直そうと或る日、市役所へ訪れたが不成功に終わってしまった。親たちのこうした不和も知らないでアイリーンの娘オードレイとハリソンの息子スティーヴとは親しくなり、祖父や父から発見され反対されたに拘らず2人の愛は日増しに強くなってゆく。そしてスティーヴは父の言いつけに背いて或る夜マーヴィン邸に催したオードレイの誕生祝いに出席する。ハリソンは夜半すぎに舞踏会を開いたと言ってマーヴィン家へ手入れをし翌朝新聞記者が訪れた時彼はマーヴィン家のような邸の娘と自分の息子とは絶対に結婚をゆるさぬと言い放った。アイリーンは知人のすすめに従ってハリソンを向うに廻し次回の選挙に市長候補者として立つことを決心した。母の立候補運動が始められ演説会が催されると聞いたオードレイはそれを聴こうと会場へ行ったが、そこでハリソン派の運動員に誘拐されんとして気絶し、母に助けられて帰宅した。父の事務所へアイリーンと共に訪れたスティーヴはオードレイ誘拐犯人をそこに発見し怒りの余り彼を射たんとしたが弾丸は誤って父に当った。ハリソンの傷が回復するまでアイリーンが親切に見舞ったことからこの2人の間に昔に変らぬ愛情が湧いた。そしてアイリーンは市長に成るよりもハリソンの妻と成ることこそ自分の偽らざる本心だと告げた。やがてハリソンが全快した時、愛し合う2人はその子供たちとともに楽しい家庭をつくったことは言うまでもない。
スタッフ・キャスト
- 監督
- ロイド・ベーコン
- 脚色
- ロバート・ロード
- 原作
- アンソニー・コールドウェイ
- 撮影
- フランク・ケッソン