爆破作戦 基地に消えた男
劇場公開日:1972年11月23日
解説
秘密基地破壊をもくろむ犯罪組織に挑む1人の調査官の活躍を描くアクション映画。製作はトレバー・ウォーレス、監督は「ガンファイト」のラモント・ジョンソン、原作はL・P・デビス、脚本はマシュー・ハワード、音楽はジョン・ガスリーが各々担当。出演はジョージ・ペパード、マイケル・サラザン、クリスティン・ベルフォード、クリフ・ポッツなど。
1971年製作/アメリカ
原題または英題:Groundstar Conspiracy
配給:ユニヴァーサル=CIC
劇場公開日:1972年11月23日
ストーリー
見捨てられてようにわびしい季節はずれの避暑地には夫と離婚し、交通事故で両親を失ったニコル(クリスティン・ベルフォード)が住んでいた。近くには宇宙計画秘密研究所が無気味に建っていた。突然、爆破音と共に、秘密基地が吹き飛んだ。それに前後して、基地内では6人の主だった科学者が殺害されていた。7人目の科学者ジョン・ウェルズ(マイケル・サラザン)は、すさまじい爆風の中から血まみれになってほうりだされた。ニコルの別荘にたどりついたウェルズの血だらけの腕とメチャメチャに破壊されたその顔は、彼女の悲鳴と恐怖がその凄さを物語っていた。この調査にのりだした保安調査官のタキサン(ジョージ・ペパード)は、自分の任務のためにはどんな手段でも選ばない男だった。今、彼の手にある事件の鍵となるものは、爆発と数分前に研究所員から彼の許に“ウェルズは回し者だ”という電話があったことだ。タキサンは黒幕を見つけだすために必死でウェルズの命を救ったが、彼は記憶を全て失っていた。タキサンは高官たちの中では空軍のハケット将軍、科学部門の責任者ゴッセイジ、渉外部長のモーズリー、スタントン議員を疑った。タキサンは傷のいえたウェルズを計画的に逃亡させ、秘密のばれるのをおそれて口封じに彼を狙うであろう一味を待ち構えた。ウェルズはニコルの家に忍び込んだ。彼は事件直後、自分が辿りついたことから、何とか記憶の糸口を見つけだそうとしたのだったが、過去において彼女との関係はなかった。この過去のない男にときどき浮かぶ断片的なものといえば、寝言にギリシャ語らしい片言と波間にさまよう女の姿だけ。遂にスパイの一味は活動を開始した。後を追ったタキサンが踏み込むと渉外部長のモースリーがいたが、銃撃戦の末、彼はタキサンの銃弾に倒れた。やがて事件の犯人としてスタントン議員が逮捕された。タキサンは犯人逮捕のために、爆破で死んだウェルズの替え玉を使って、敵にわなをかけたのだ。記憶を失った男はベラミーという在アテネのアメリカ領事員だった。恋人を海で失い、自殺に失敗し、タキサンによって整形手術されその上記憶まで奪われたのだ。彼はタキサンに怒りをおぼえてきた。任務のためとはいえ、プライバシーを裸にし、過去を抹殺して道具のように使うとは。タキサンを呼びだし、銃で射ち殺そうとしたが、できなかった。ウェルズの役目を終わった彼は、もとのベラミーとなって、ニコルと新しい過去を作っていくことになるだろう。
スタッフ・キャスト
- 監督
- ラモント・ジョンソン
- 脚本
- マシュー・ハワード
- 原作
- L・P・デイビス
- 製作
- トレバー・ウォーレス
- 撮影
- マイケル・リード
- 音楽
- ジョン・ガスリー
- 字幕
- 川名完次