春来りなば(1923)

解説

1917年8月初めてニューヨークに上演され大当たりとなったリダ・ジョンソン・ヤング原作の喜歌劇「五月の頃」に基づき、オルガ・プリンツローが脚色し、「虚栄地獄」「楽園の毒草」等と同じくルイ・ガスニエが監督した。主役は「影に怖えて」「久遠の微笑」出演のハリソン・フォード、「悪魔の花園」「仮面の勇士」等出演のエセル・シャノン、「楽園の毒草」等出演のクララ・ボウ等で、3代に渡る恋物語である。

1923年製作/アメリカ
原題:Maytime

ストーリー

ディック・ウェインの父は、乙女オティリーの父ヴァン・ザントと友人の間柄、従ってディックとオティリーとも幼い頃からの仲良しであったが、ディックの父の失敗から、若い身柄をヴァン・ザント家の園丁にディックは住み込む事になった。しかし彼とオティリーとは年とともに恋を覚え、遂には目ざとい彼女の叔母の告げ口で、オティリーの父はディックを解雇した。かつて5月の花咲く頃、オティリーはディックと筆跡を並べて、懐かしい恋の歌を2人で植付けた林檎の樹の根に埋め、それをせめてもの縁つなぎにと試みたのであったが、それも甲斐なく、心に染まぬ夫を持つというジプシーの予言にたがわず、オティリーは父の命止む方なく従兄のクロードを夫に迎えた。その後カリフォルニアの金山で金を残して帰って来たディックは、オティリーの学友アリスと結婚した。いくどか春は来たり、春は去った。オティリーとディックの孫の時代となったが孫達も祖父と祖母の幼名をその侭つけられ、祖父母が育った時と同じように、振り分け髪の頃から、猛烈な恋を味わい、連綿たる運命にもてあそばれ昔ながらの林檎の樹の下からお互いの祖母とが埋めたやるせない恋の歌を掘り出して、奇しき運命の摂理を互いに語り合うのであった。

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