裸のジャングル

劇場公開日:

解説

クリント・ジョンストンとドン・ピータースの共同脚本を「マラカイボ」のコーネル・ワイルドが製作・監督・主演したアフリカの大自然を背景に極限状況の人間を描いたドラマ。撮影はH・A・R・トムソン、音楽はアンドリュー・トレーシーが担当した。出演はコーネル・ワイルドのほかに、アフリカの俳優パトリック・ミンハルト、ケン・ガンプなど。

1965年製作/アメリカ
原題または英題:The Naked Prey
配給:パラマウント
劇場公開日:1966年12月3日

ストーリー

100年前のアフリカ。ある日、白人ハンター(コーネル・ワイルド)は恋人が止めるのもふりきって、狩猟の旅に出かけた。最後の旅になるかもしれぬ危険が予想されていたが、旅をさけることはハンターとしての誇りが許さなかった。彼がやとわれていた象牙商人の欲の深さから、狩猟隊の一行は現地人に襲われ白人のハンター以外はことごとく非業の最後をとげた。ハンターが命を助けられたのは、彼の勇敢さに酋長が敬意を表したからだ。そしてその敬意というのは“ライオンの賭け”を行わせるにたる、価値ある男と認められたことだった。“ライオンの賭け”が決行された。ハンターは、衣服、武器、食物、水を奪われて、からだだけの自由を与えられた。蛮地をさまよい歩く彼のあとを、現地人の黒人が追い、死ぬか生きるかの闘いを挑むのだった。裸のまま、武器も持たずに、野獣と闘いながら未開の蛮地を現地人の追跡の手を逃げる。その黒人たちは、蛮地をわが家の庭のように知りつくしている勇猛をもって聞こえている種族だ。ハンターにとってこれほど一方的に不利な闘いはない。1日がくれて、夜となり、夜があけて太陽がのぼる。追いつ追われつの闘いは、いつ果てるともなく続いた。ある時は黒人たちに有利に、ある時はハンターに有利に傾いた。そして彼は最後のゴールであるミッション・フォートに近づいた。と同時に黒人の追手は間近にあり、ハンターの運命は決まったかに見えた。しかし追手の黒人の首領(ケン・ガンプ)は部下たちを制止し、ハンターに敬礼して去っていった。ハンターの生命への執着が首領の心をうったのだ。

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スタッフ・キャスト

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受賞歴

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映画レビュー

4.0上手くドキュメント映像を組み込んだところが評価できる

2018年11月22日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 映画評論家の町山智浩氏がメル・ギブソンの『アポカリプト』はこの『裸のジャングル』のリメイクなのだと指摘している。

 象牙の猟のためアフリカの奥地にまでやってきたハンターたち。隊長であるコーネル・ワイルドはアフリカ現地の言葉にも堪能で、資本家が資金を出してやってきたのだ。途中、強力な部族に出会い、貢物を出せと言われたが、資本家は出し渋る。その先で隊はその部族に襲われ全滅。かろうじて隊長はジャングルに放り出されるが、人間狩りの精鋭たちが次々とやってくるのだ。

 ディズニーのドキュメンタリーなどもそうだし、ヤコペッティの映画でも描かれた残酷な弱肉強食の映像。そんなドキュメンタリー場面と、作られたサスペンスの融合。それでも冒頭の象を殺すシーンは目を疑いたくなるほど残酷描写だ。さすがに映画のために殺したんじゃないとは思うが・・・象の肉まで食っていた・・・

 途中からは延々と続くサバイバルアクション。単調な中にも色んなドラマが隠されていた。逃げるだけじゃなく、食わなきゃ生き残れない。狩猟しながらの逃亡なのだ。槍でカモシカをしとめたと思ったら、その獲物をライオンに浚われたり、ゲーゲー吐いちゃうモノまで食ったり、蛇の生肉を食ったり・・・。追手を2人ほど倒したし、追手の中でも「帰ろう」とう軟弱者を殺してしまったり、食料を失敬した村が強力部族に襲われたりとか、そこで知り合った少女との交流だとか、まぁ、単調な中にも面白さはあった。

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kossy

3.0強すぎるガイドのサバイバル逃走記

2018年6月14日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

楽しい

TBS「ゴロウ・デラックス」で町山さんが薦めてたので拝見。
象を乱獲したため原住民に襲われて、ひどい拷問にかけられる白人たち。彼らに友好的だったガイドだけ解放されるが、時間をたつと一人ずつ追っかけてくる恐ろしいゲームを始める…。
象の解体、蛙の補食、蛇が鳥を襲うなど所々に動物の補食シーンがかなりの回数差し込まれて追うもの追われるものの構図が強めに提示される。
終盤に村の対立で孤立したひとりの少女との出会いと別れのシーンがやけにほのぼのとして逆に癒しだった。
ラストは3人まで追い詰められるが間一髪逃走成功するガイド。

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mimiccu

4.5開放感が素晴らしい

2012年3月10日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 白人がアフリカの部族に追われ、アフリカの大地での逃走劇なんだけど、何かと動物や蛇、虫などが出てワイルドな自然の豊かさを嫌というほど見せ付けられ、なんだか元気が出る映画だった。

 追いかける土人も全然悪者として描かれてはおらず、お互いのプライドを賭けて追いつ追われつしている感じも素晴らしかった。

 しかし逃げるために山を燃やすのは、命が掛かっているから仕方がないとは言え、なんだか胸の痛む場面だった。

 山で猛獣におびえ、虫にたかられて眠るのはつらそうだけど、その開放感にはとてもひかれてしまいました。実際に走ったら200メートルくらいでばててしまうと思うけど、アフリカの大地を全力で走ってみたい気分になった。

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吉泉知彦