人間の横道

解説

「七月の肌着」「ふるさとの唄」のウィリアム・A・サイターが監督した映画で、「坊やはお休み」「ハア・マン」のヘレン・トゥウェルヴトゥリーズ、「恋を喰べた女」「十仙ダンス」のリカルド・コルテスが主演する。原作は「武装ラグビー」のベン・マークソンが「拳骨大売出し」「爆走する悪魔」のアレン・リヴキンと共同執筆し、脚色にはマークソンがケイシー・ロビンソンと共同して当たり、「犯罪都市(1931)」のバートレット・コーマックが台詞をつけた。撮影は「火の翼」「心の青空」のレオ・トーヴァーの担任。助演者は「激流を横切る女」のジル・エスモンド、「火の翼」「キング・コング(1933)」のロバート・アームストロング、「満蒙龍騎隊」のアーリン・ジャッジ、およびザス・ピッツ「お化け大統領」のシドニー・トーラー、クラレンス・ミューズ、フレッチャー・ノートン等。

1932年製作/アメリカ
原題または英題:Is My Face Red?

ストーリー

モーニング・ガゼット紙のゴシップ記者ウィリアム・ポスターはその辛辣な筆鋒の故にすべての人々から怖れられていた。彼にネタを提供してくれるのは朗らかなレヴュー・ガールのペギイという娘だった。ある日彼女の口から、富豪の令嬢ミルドレッド・ハンティントンが、強いられた結婚を逃れて、秘かに欧州へ船で赴こうとしていることを聞き、ポスターは早速その探訪に出かけた。それが縁で、ミルドレッドとポスターは意気投合し、彼女は逃亡を中止して水先案内の船で引き返して来た。その次の夜、ポスターはトニイ・ムガッチという男が経営している酒場でペギイに会った。彼は来あわせていた商売仇の記者エド・マロニイを計略を用いて追い出し、その酒場でトニイが敵のギャングを殺害した事件を、掲載を見合わせてくれというギャングの懇望を蹴って特ダネとして報道した。一方ミルドレッドとポスターの仲は次第に親密の度を加えたが、一夜ヨット上の宴会に招かれた時聞き込んだ社交界のゴシップをポスターがバラしたので、ミルドレッドの怒りを買った。ペギイもミルドレッドに夢中になっているポスターの態度にはなはだ快よからず思い、彼の罪悪を暴露しようとしたので、ポスターは先手をうって自ら、ミルドレッドとペギイと自分との関係を暴露してしまう。だが、トニイの復讐に遭ってポスターが傷ついた時、病院に駆けつけて彼を心から介抱してくれたのは、怒りも解けてしまったペギイだった。

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