偽将軍

劇場公開日:

解説

「縄張り」にひきつづいて、同じグレン・フォードを主演にジョージ・マーシャルが監督した喜劇的シチュエーションを生かした戦争映画。サタディ・イヴニング・ポスト紙に発表されたウィリアム・チェンバレンの原作を「ゴーストタウンの決斗」のウィリアム・バワーズが脚色し、撮影監督は「0番号の家」のジョージ・フォルシー。戦場シーンはサンフランシスコ渓谷の丘陵地にフランス風の建築物や橋梁等を作って撮影された。他の出演者は「魅惑の巴里」のタイナ・エルグ、「サヨナラ」のレッド・バトンズ、「バラの肌着」のディーン・ジョーンズ、「愚かなり我が心」のケント・スミス、ティジ・アンドリュー等。製作は「ゴーストタウンの決斗」のウィリアム・ホークス。

1958年製作/アメリカ
原題または英題:Imitation General
配給:MGM
劇場公開日:1958年10月1日

ストーリー

第二次大戦末期のフランス戦線で、連合軍の第一線にあった米国の一部隊が、独軍の猛反攻によって散りじりになった。レーン准将(ケント・スミス)、サビッジ曹長(グレン・フォード)、ダービー伍長(レッド・バトンズ)の3人は、1軒の農家にたどりつき、ここを本部にして戦況を挽回させようと計った。ところがこの農家には勝気な少女シモンヌ(タイナ・エルグ)が1人で残って入浴中だった。一行は驚いたが、当分の間の4人の共同生活が始まった。独軍の攻撃はなかなか激しく、レーン准将までが銃弾にやられた。彼の死は戦線の部隊全員の士気にかかわることだ。准将の遺品を見つめていたサビッジ曹長は、自ら偽の将軍となることを決心した。幸いこの地区には新兵が多く、准将の顔を知らぬ兵が大部分なので、サビッジ偽将軍は近くの陣地を訪れ、兵士たちに命令をくだすようになった。若い少尉に会って、つい先に敬礼しかけたりする失敗を重ねながら、いつか彼は身分にも馴れてきた。実戦で鍛えあげた彼の作戦計画や先頭にたって行なう総ての行動は、部下にも評判がよかった。ところが予期しないことが起こった。かつてサビッジのために軍法会議にかけられ、曹長から二等兵に格下げされたハッチマイヤーという男が、前線に復帰していて、ふとしたことから本部の農家を見つけ、シモンヌの美しさに参ってしまったのである。彼はサビッジを見たら殺してやると日頃口にしているから、偽将軍の化けの皮は、会えば即座にはがされてしまう。サビッジも、ハッチマイヤーのことを聞くと、とび上がって驚いた。ダービー伍長はサビッジが戦死したことにして、両人を会わせぬよう苦心した。独軍戦車隊の攻撃がはじまった。サビッジ将軍自ら陣頭にたっての奮戦で戦車は退治したが、偽将軍は負傷した。この時、傍らにかけよったのがハッチマイヤー二等兵だった。ダービー伍長が機転をきかして顔にハンカチをかぶせてしまったので、何も知らないハッチマイヤーは、怪力にものをいわせて偽将軍をかつぎあげ、本部にはこびこんだ。やがて後方から増援部隊がやってきた。そして、将軍は敵戦車攻撃の際に、勇敢な働きののち戦死したと発表され、本物の将軍の死体がはこび出された。偽将軍のたてた手柄の数々は、こうして総て、本物の将軍のものとなったのである。もとの曹長にもどったサビッジは一計を案じて、酔いつぶれていたハッチマイヤーを気絶させて前線にはこびこんでしまい、自分の身を安全にしたのち、シモンヌに必ず迎えにくるからと約束して自分も前線に向かって勇ましく出発していった。

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