奈落の青空

解説

「シマロン(1931)」「響け応援歌」のウェズリー・ラッグルズが監督した映画で氏自ら書き下ろしたストーリーを「シマロン(1931)」のハワード・エスタブルックが脚色して台詞を書いた。カメラは「リオの誘惑」「心の青空」のレオ・トーヴァーの担当である。主役は「戦慄街」「山荘の殺人」のエリック・リンデンが勤め、「満豪龍騎隊」のアーリン・ジャッジ、「ロッキーの彼方」のロチェル・ハドソン、「悪魔の富籤」のベリル・マーサー、「六月十三日の夜」のビリー・バッツ、「新世紀」のベン・アレクサンダー、「響け応援歌」のメアリー・コーンマン、「リオの誘惑」のロバータ・ゲイル、ボビー・カーク等が助演している。

1931年製作/アメリカ
原題または英題:Are These Our Children?

ストーリー

ニューヨークのある中学校の生徒エディー・ブランドは校内でも聞こえた秀才で、同じ18歳の女生徒のメアリーと将来を約束しあった恋人同志であった。エディーは雄弁大会に花形選手として出場したが、不幸、彼の望んだ第1位の桂冠は他人の獲るところとなった。エディーの失望は大きかった。彼は秀才を以て自認しているだけに、敗れたことを堪え難い屈辱とさえ考えた。そして憤怒の念は彼を自暴自棄へと追いやった。祖母やメアリーの老いたる友人のハイニー・クランツの慰めの言葉も何の利き目もなく、エディーは遂に学校を退いてしまった。そして不良少年の仲間に堕ちていった。ニック・クロスビイ、ベニイ・グレイ、ニックの恋人のフロール・カーンズやその仲間の不良少女達との交友―頭の良いエディーがこの仲間の首領株となるのに日数は要しなかった。そして彼に惚れたフロールはニックを袖にしてエディーと愛し合うようになった。メアリーや祖母やハイニーの心配をよそに、エディーは仕事を次から次ぎへと変え、果てはニック、ベニー等と共に夜盗に等しい行為さえ働き始めた。ある夜、エディーの一団は歓楽のダンスにも疲れ果てて、深夜のドライブと洒落たまでは良かったが、酒がなくなったというのでエディーは女達を自動車に残し、ニックとベニイを連れて、ハイニーの食料品店をたたき起こして酒をねだった。エディーの堕落を苦々しく思っているハイニーは彼の乞いを退けた。怒ったエディーはハイニーを射殺してしまった。当局の調査を嘲笑してエディー等は潜み隠れていたが、遂にエディーのアパートは包囲されて一団は逮捕された。しかしエディーは周到な用意を以て、自分の無罪を立証し得ることを確信して法廷に臨んだ。ところがフロールを取られて嫉妬に胸を焼いているニックの自白はエディーが用意しておいた偽証の一切を覆してしまい、エディーには有罪の判決が下った。祖母の悲嘆、メアリーの涙を見て、エディーは今更悔悟の臍を噛んだのであった。

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