突撃快走艇
解説
「女は要らねえ」「魔の海底」と同じくアルバート・S・ロージェルが監督した映画で、アデール・バフィントンの原作を「密林の王者」のフレッド・ニブロ・ジュニアが脚色したもの。主役は「突進大飛行船」「暗夜行路」のロバート・アームストロング、「風の接吻」「恋をしましょう(1933)」のアン・サザーンで、「家なき少年群」「フープラ」のミナ・ゴンベル、新人ベニー・ベイカー、「戦線の嵐」のJ・キャロル、ネイシュ、「ケンネル殺人事件」のチャールズ・ウィルスン、アーヴィング・ベーコン、ヘンリー・コルカー等が助演している。撮影は「警官車十七号」のベンジャミン・H・クラインの担当。
1934年製作/アメリカ
原題または英題:The Hell Cat
ストーリー
新聞記者ダン・コリンズは腕利きで評判の男だったが名利に屈しない快男児である。或日彼は社交界の花形令嬢ジェラルヂン・スローンの写真を撮りに赴いた。ジェラルヂンは富豪の令嬢らしい我侭娘で傲慢だったので、失礼な新聞記者野郎とばかりにダンを殴った。ダンも余りの事に殴り返してやったので、火の様に怒ったジェラルヂンは復讐を心に誓った。併し一筋縄では行かないので、彼女は女流記者ポーリン・マッコイに頼んで、ポーリンの従妹ということにして貰い、金髪の髪を被って人相を変え、名もメリー・タッドと名乗ってダンに紹介して貰った。ダンは彼女に岡惚れしたが早速自分の社に雇って貰わせる。ダンは或る賭博専門のナイトクラブを探訪に行く時メリーを伴ったが、偶然そこでダンは素晴らしい特ダネを見つけ出した。こうして働いている間にジェラルヂンのメリーはダンに愛を感じる様になった。ダンはクラブで発見したネタを繰って、或る密輸入船に乗込んだ。それはジェラルヂンの父スローン氏の持船であるが、船長がスローン氏を裏切って中国人を密入国させる密輸国に使わせていたのであった。ダンと同行したメリーはダン以上に驚いたが、忽ち彼等は素性を見破られて悪漢等の虜となったが、港湾警備の巡羅船に急を報じて事なきを得た。かくてダンは特ダネ記事を書いて名声を挙け、ジェラルヂンのメリーはダンを夫に迎えたのである。
スタッフ・キャスト
- 監督
- アルバート・S・ロジェル
- 脚色
- フレッド・ニブロ・Jr.
- 原作
- アデール・バフィントン
- 撮影
- ベンジャミン・H・クライン