デンヴァーの狼
劇場公開日:1956年3月13日
解説
開拓期の西部を舞台にラヴ・ロマンスを彩って、拳銃名手の兄弟愛を描いている。週間雑誌“サタディ・イヴニング・ポスト”に掲載されたビル・ガリックの原作を、「明日に別れの接吻を」のホレース・マッコイと「レイテ沖海空戦 永遠の海原」のアレン・リヴキンが脚色し、「野性地帯」のジョセフ・ケインが製作・監督した。撮影監督は「レイテ沖海空戦 永遠の海原」のレジー・ラニング、音楽は「サンタフェへの道」のR・デイル・バッツ。主な出演者は、「サンタフェへの道」のジョン・ペイン、「愛欲と戦場」のモナ・フリーマンをはじめ、「波止場」のリー・J・コッブ、「暗黒街の王者」のレイ・ミドルトン、往年の「少年の町」で主役を演じた「拳銃王」のスキップ・ホメイヤー、「白昼の対決」のリー・ヴァン・クリーフなど。
1955年製作/アメリカ
原題または英題:The Road to Denver
配給:リパブリック=NCC
劇場公開日:1956年3月13日
ストーリー
西部華やかなりし頃のテキサス--拳銃さばきにかけては並ぶ者のないメイヒュー兄弟のうち、兄のビル(ジョン・ペイン)は落着いて抜け目のない色男だが、弟のサム(スキップ・ホメイヤー)は反対にせっかちでトラブルばかり起こして、ビルを困らせていた。ロデオの開かれたある日、審判の不正にサムは審判員を殴って牢に叩き込まれた。ビルも不正を怒り牢を破って弟を救い、テキサスを後に放浪の旅に出た。コロラド州ゴールデンの町でビルは、酒場でカウボーイの仕事をもらう話をつけたが、又もやサムが悶着を起こした。ビルは止むなく激怒する町民から弟を助けて逃げ出した。さすがのビルもサムには愛想をつかし、別れて別行動をとろうと言った。東へむかったビルは、セントラル・シティの駅馬車屋ジョン・サットン(レイ・ミドルトン)の元で働くことになった。ところが、悪名高いゴルコンダ酒場を経営するジム・ドノヴァン(リー・J・コップ)はトランプ賭博のいざこざで見事な立ち廻りを見せた若者サムを手下にした。こうして反目する2人は同じ町に落ち着き、顔を合わせるのは時間の問題となってしまった。ドノヴァンはこの地方の善良な牧場主たちから強制的に安い値で牛を買い受け、それを鉱山に売りつけて莫大な暴利をむさぼり、従わない時は、手下を使って牛を暴走させてしまうのが常だった。これを知ったビルは、悪党ぶる弟サムを、ドノヴァンから遠ざけようと忠告したがサムはドノヴァンの元に戻った。更にビルの愛してるサットンの1人娘エリザベス(モナ・フリーマン)を奪おうとして、兄弟はドノヴァンとエリザベスをめぐって激しく対立した。ドノヴァンはサムを使ってサットンとビルの駅馬車線を挫折させようとした。ビルはサムが悪の深みに落ち込む前に救おうと説得につとめたが、サムはかえって戦いを挑んだ。ビルは受けなかったがドノヴァンの子分の1人ペゴス・ラリー(リー・ヴァン・クリーフ)がサムをそそのかし腰の拳銃を抜いたので、ビルは素早く正統防衛でペゴスを射殺した。サムに不審を抱いたドノヴァンは、駅馬車開通の日に黄金が輸送されることを知り、サムを人質にして黄金を奪おうとした。ビルはサムが殺されないように、その箱に石をつめてドノヴァンを出し抜いて射殺し、子分を追い散らした。兄の真意を知ったサムは、ビルと和解した。ビルはエリザベスと結婚して、駅馬車会社の所有者となった。
スタッフ・キャスト
- 監督
- ジョセフ・ケイン
- 脚色
- ホレース・マツコイ
- アレン・リフキン
- 原作
- ビル・ガリック
- 製作
- ジョセフ・ケイン
- 撮影
- レギー・ラニング
- 音楽
- R・デイル・バッツ
- 録音
- ディック・タイラー
- ハワード・ウィルソン
- 編集
- リチャード・L・ヴァン・インジャー