タルマッジの独身倶楽部
解説
「スペインの血潮」「巨弾霹靂」「鉄壁突破」等に主演したリチャード・タルマッジ氏が自社を設立してジェネラル・ピクチャース社のために製作した映画で、ベティー・ムーア女史の原作並に脚色したものをノエル・メイソン氏が監督したものである。タルマッジ氏の対手役は「舞踏ボクシング早変り」のバーバラ・ウォース嬢と「黒衣の騎士」「死線に立つ」のエドナ・マーフィ嬢との2人で、そのほかハーバート・ヘィス氏、ヴィー・タルポット・ヘンダスン氏、等も出演している。
1929年製作/アメリカ
原題または英題:The Bachelors Club
ストーリー
独身クラブの会長リチャード・バーカーは会員一同に、会員の中で女に参る者があれば厳重に制裁する、と申し渡したまでは上出来だったが、その会長リチャード自らが先ず第1番にドロシー・アーノルドという娘さんに一目で惚れてしまってたちまち婚約を取り交わす。そこで他の会員たちが承知しない。グッシーという女を雇い、リチャードの婚約披露の席上、彼を捕えてグッシーの部屋へ担ぎ込んだ。リチャードは目が覚めると傍らに見知らぬ女のグッシーがいて、わたしは貴方の妻だ、といって馴々しくするので驚いていると、彼を探してドロシーと伯母さんとがやってきた。その結果、婚約が解消されたばかりか、リチャードには伯母さんの首飾りを盗んだ嫌疑までかかって、彼はオサリヴァン探偵に捕らえられる。翌朝、ドロシーと伯母さんとは汽船マロロ号でホノルルへ向けて出発する。ところがグッシーの親分というのが名題の悪党で、その筋の追跡を脱れてグッシーや子分たちと共に同じくこの汽船に乗込んだ。リチャードは恋人に会いたさに危険を冒し、出帆する汽船の上へ素晴らしい離れ業を演じて飛乗ったが、オサリヴァン探偵に見つかって端なく大騒動を巻き起こす。そうした内にドロシーにやっとめぐり合い誤解を一度といてもらうが、またグッシーが現れてドロシーを怒らしてしまう。その時、悪党の一味はこの汽船内に立ち現われ、乗客の荷物を奪おうとした。ここに於てリチャードは再び躍然として立ち、悪漢相手に大立廻りを演ずる。そうこうする内に米国沿岸警備隊の出動となり、悪人共は残らず捕えられ、リチャードとドロシーとの愛もめでたく復活する。
スタッフ・キャスト
- 監督
- ノエル・メイソン
- 脚色
- ベティー・ムーア
- 原作
- ベティー・ムーア
- 撮影
- ハリー・クーパー
- William Wheeler
- 編集
- エドワード・カーティス
- 題字
- アル・マーティン