贅沢

解説

道具建の壮麗さに加うるに、印象的な劇筋と、素晴らしい俳優の演技はインス映画中でも優れたものである。と米誌は評して居る。ダルトン嬢得意の社会劇で、「十三号室」「疑惑の下に」出演のチャールズ・クラリー氏が対手で、フィロ・マッカロー氏も出演して居る。

1919年製作/アメリカ
原題または英題:Ectravagance

ストーリー

株屋のアラン・ダクラスルと妻のヘレンは共に奢侈な生活を送って居る為、収入だけでは生活が苦しかった。アランの友ビリー・ブレイドンは都の虚偽の生活に厭きて西部に新天地を書いたくする為去らんとして、アラン負債にも同行を勧めた。然しヘレンは都に恋々として西部へ行くのを欲しなかった。彼女は夫に首飾をねだるが、拒絶されて失望の極眠りに陥ちて夢を見る。夫は事業に失敗した結果小切手を偽造し、追い来る警官を射殺して死刑を宣告される。冷かな裁判官の前にはヘレンが哀訴も効は無かった。夢か醒めた彼女は急ぎ仕度をして株式市場へ来ると、丁度夫の買った株が暴落せんとして居る時で、アランは妻に金を借り様としたがヘレンは之を断った。度を失ったアランは群集の面前で我が失敗は彼女の虚栄の罪と罵るのであった。然し彼女は何も云わなかった。その夜彼女は夫に向い、ビリーが西部に去った事は正しかった。都は彼等の持つ総てのものを奪去ったのである。西部へ去ろうと申出る。2人は相抱いて、新しき人生の門出を誓った。

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