新聞街の殺人
解説
「東は西」につぐモンタ・ベルのユ社に於ける監督作品で原作も彼自信が組み立てたものである。脚色及び台詞執筆にあたったのはジェームズ・ホイッテーカーでカメラは「伯林大都会都響楽」「ヴァリエテ」のカール・フロイント。主なる出演者は「地獄の一丁目」「接吻」のルー・エイヤース、「母性」「新版結婚読本」のジュヌヴィエーヴ・トバン、パーネル・プラット、リチャード・タッカー、フランク・マクヒュー、ルイス・ビーヴァース、フレデリック・バード、ドロシー・ピーターソンなど。
1931年製作/アメリカ
原題または英題:Up for Murder
ストーリー
ようやく満20歳の青春を迎えた若者ロバート・マーシャルは、その街の新聞社の印刷部に働いて母と2人の貧しいながらも幸福な日を送っていた。ロバートはかねてから記者たらんことを希望していたが、ある時、機会を得て編集部に働くようになった。社の美くしい婦人記者で幹部級のマイラ・ディーンは、ロバートの純真な気質に興味を持った。そしてある国際的な夜会宴にマイラ・ディーンはロバートを同伴者に選んで出席した。ロバートの前に驚異の未知の世界が展開された。彼は美しい同伴者マイラに全く魅せられていた。マイラのまたこの純情的な青年に軽い情熱を持ち始め、日の経つに従ってロバートとマイラは深い恋に落ちていった。だが、ある夜ロバートはマイラのアパートを訪ねたとき、始めて彼女が社長ウィンターと特別な関係にあることを発見し、折から訪ねて来たウィンターとの間にみにくい闘争が始まった。そして誤ってウィンターを死に至らしめたロバートは一旦は逃走を計ったものの、遂に警察署に自首して出で、殺人犯として獄につながれてしまった。ロバートの母は心を傷めたあまりマイラに証言を請うた。彼女も、この母のいじらしい姿をみては彼を救う手段を急がずにはいられなかった。そして法廷において自分の秘密までも明るみに晒してロバートのために弁明したマイラの証言は認められ、ロバートの上に被せられた罪は晴れた。やがて彼の出獄の日が訪れた。ロバートの誕生日が来た時、深い憂いから解放された母親は、マイラがなおロバートを愛し、ロバートはマイラの許に急ぐ様子を微笑なしには見送ることが出来なかったのである。
スタッフ・キャスト
- 監督
- モンタ・ベル
- 脚色
- ジェームズ・ホイッテカー
- 原作
- モンタ・ベル
- 台詞
- ジェームズ・ホイッテカー
- 撮影
- カール・フロイント
- 編集
- テッド・J・ケント