砂漠の遺産

解説

「白馬王国」と同じくゼーン・グレイ原作、ヘンリー・ハサウェイ監督、ランドルフ・スコット主演、サリー・ブレーン共演による西部劇で、脚色には「白馬王国」のハロルド・シューメイトと「謎の真空管」のフランク・パートススが当たり、撮影は「征服群」「砲煙」のアーチー・スタウトの担任。助演者は「七万人の目撃者」「心の青空」のJ・ファーレル・マクドナルド、「紐育の仇討」「街の風景」のデイヴィッド・ランドー、「恋愛百科全書」「謎の真空管」のゴードン・ウェストコット、「暗黒街の顔役(1932)」「虎鮫」のヴィンス・バーネット、「緑の処女地」「爆走する悪魔」のグィン・ウィリアムス等である。

1932年製作/アメリカ
原題または英題:Heritage of the Desert

ストーリー

ホワイト・セージの町で酒場兼賭場を営むジャドスン・ホルダネスは乾分のレフティと共謀して家畜泥棒等の悪事を働いていたが彼は牧場主アダム・ナアブの所有している土地を手に入れようと、手を替え品を替えてナアブにその売り渡しを迫ったが、その都度にべもなくはねつけられていた。ナアブにはスナップという息子があったが、その他に死んだ友達の遺児ジュディという娘を引き取って世話していた。二人は婚約中の仲だった。スナップは金が手に入るとこっそりホワイト・セージの酒場通いをしていたが、現に一物あるホルダネスは博打ですっかり取られて弱っているスナップに金を貸し、交換条件として、父親の馬を50頭連れてこさせる約束をした。その夜この酒場にジャック・ヘアという若い旅人が現れた。彼はナアブが牧場を測量させるために都から呼び寄せた測量技師だった。彼がナアブの牧場へ行くときを聞いたホルダネスはレフティに言いつけ、途中で彼の馬を狙撃させたので、仕方なく彼は幾日かトボトボと砂漠をさまよう中疲労の極遂にパッタリ倒れてしまった。ちょうどこのときナアブ等は家畜の大群を追って町の方へ赴くところだったが、倒れているジャックを見つけたジュディは駆け寄ってやさしく介抱した。その夜一行が露営したときはジャックも既に元気を回復し、その上途中でなくしたと思った測量機械も見つかったので、すっかり喜んでジュディと睦まじく語るのであった。これを見て納まらないのはスナップの胸の内だった。それにもかかわらずジャックとジュディの愛は次第に深まっていった。ジャックに対するスナップの激しい嫉妬を知ったナアブは間違い会ってはとの懸念からスナップとジュディを直ちに結婚させることにした。しかし、ジュディはこれを嫌ってジャックのもとへ逃れ、一伍一什を語ったので、ジャックはナアブに一切を打ち明けて結婚の許しを乞おうと決心し、ジュディを伴って牧場へ帰ったところ、スナップは怒ってジャックを射った。しかし傷は軽かった。この騒ぎの中にジュディは逃れて山の小屋へ行ったが、そこにはホルダネス一味がいて彼女を捕らえてしまった。彼らはジュディを追ってそこへ来たスナップを殺し、死骸に手紙をつけてナアブの元へ送り届けた。ナアブは直ちに自警団を召集してホルダネスの逮捕に向かった。一方ジャックもジュディの急を聞いてこれを救うべく単身敵中へ乗り込んだが、衆寡敵せず捕らえられて既に危なく見えたところをナアブ等のために救われ、首尾よくジュディと結婚することができた。

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