ゴールド・ディガース
解説
「仮面の米国」「今宵ひととき」のマーヴィン・ルロイが監督したレヴュー映画で、無声時代及びトーキー初期に映画化されたことのあるエイヴァリー・ホップウッド作の舞台劇に基づいて「男の一頁」のアーウィン・ゲルシーと「つばさの天使」「四十二番街」のジェームズ・シーモアが共同して脚色に当たった。カメラは「四十二番街」「仮面の米国」のソル・ポリートの担任。出演者は「裁かれる魂」「摩天楼の狼」のウォーレン・ウィリアム、「お仰いましたわネ」「女探偵長」のジョーン・ブロンデル、「男の一頁」「裁かれる魂」のアリーン・マクマホン、「四十二番街」のルビー・キーラー、ディック・パウエル、ガイ・キッビー、ネッド・スパークス及びジンジャー・ロジャースが主なるもので、「ブラウンの本塁打」「国際喜劇ホテル」のスターリング・ホロウェイ、「グランド・ホテル」のフェルディナンド・ゴットシャルク、ロバート・アグニ ウが助演している。なお、舞台振付けは「四十二番街」「カンターの闘牛師」と同じくバスビー・バークレー。
1933年製作/アメリカ
原題または英題:Gold Diggers of 1933
ストーリー
コーラスガールのキャロルとポリイとトリキシイは不景気で食うにも困っている。ところへ知り合いのプロデューサーのバーネイがレヴュウをやるという知らせが来たので、3人は勇み立って友達のコーラス連を集める。バーネイはしかしレヴューをやりたいというだけで金主がないのだった。他の仕事を辞めて集まって来たコーラス・ガール達は途方に暮れるばかりだ。ポリイと恋仲の無名作曲家ブラッドは、必要な資金1万5千ドルを才覚すると申し出る。皆は冗談だと思うが、翌日正午には彼は1万5千ドルをバーネイに渡した。かくてレヴュウは稽古が始められ、ブラッドは作曲家として一座に加わるが、美貌と美声の持つ主であるにも拘らず、出演する事をどうしても肯んじない。ポリイは2万ドル拐帯犯人捕らわれず、との新聞記事を見てブラッドがその犯人ではないかと疑ったが何事も言はない。初日の晩、ポリイの相手役を務める二枚目が急病となり出演不可能となった。ブラッドに出てくれと皆は頼んだが、彼は頑強に反対した。しかし皆を餓死させまいと思うなら出演してくれとのポリイの懇願を拒み得ず、ブラッドは舞台に立って大成功を博した。翌朝の新聞はボストンの富豪の令息レヴュウの舞台に立つとの大見出しを掲げた。ブラッドの兄で後見人のローレンスは顧問弁護士ピーボディーと共にニューヨークに急行し来って、ブラッドがレヴュウ出演を止め、ポリイと縁を切らなければ仕送りはしないと告げる。が、ブラッドは拒絶し、ポリイとは結婚するんだという。ローレンスはポリイに手切金を与えて切らせようと彼女を訪れたが、キャロルとトリキシイだけしかいなかった。彼はキャロルをポリイと間違え、縁切り話を持ち込む。トリキシイの発案で問題は酒でも飲みながらと談判しようという事になり、酒場で乱痴気騒ぎを始める。そしてローレンスはキャロルに、ピーボディーはトリキシイに惚れたので、彼女達は巧みに糸を引いて二人をカモにした。ローレンスはかくてある朝キャロルの寝床の中で目を覚ました。そしてトリキシイに泊まり賃金1万ドルの小切手を巻き上げられる。ローレンスが怒ってホテルに帰るとピーボディーはトリキシイと婚約したと言うキャロルを愛するがゆえに憤ったローレンスは怒鳴り込みに行くと、キャロルは小切手を現金にはせず、額縁にはめて壁に掛けていた。そしてローレンスはポリイと思い込んだ彼女が別人のキャロルであること、キャロルも彼を愛していることを知って喜んだ。ブラッドとポリイの結婚をローレンスが許した事は勿論、例の1万ドルの小切手を結婚祝いに弟に送った。かくて3組の新婚夫婦が出来上がったのである。
スタッフ・キャスト
- 監督
- マービン・ルロイ
- 脚色
- アーウィン・ゲルシー
- ジェームズ・シーモア
- 原作戯曲
- エイヴァリー・ホップウッド
- 台詞
- デビッド・ボーム
- ベン・マークソン
- 撮影
- ソル・ポリト
- 音楽
- ハリー・ウォーレン
- アル・ダビン
- 作詞
- ハリー・ウォーレン
- バスビー・バークレイ
受賞歴
第6回 アカデミー賞(1934年)
ノミネート
音響録音賞 |
---|