劇場公開日 1949年6月14日

「決して子供向けの動物映画ではありません 大人が観るべき映画です」仔鹿物語(1946) あき240さんの映画レビュー(感想・評価)

5.0決して子供向けの動物映画ではありません 大人が観るべき映画です

2019年2月15日
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鑑賞方法:DVD/BD

沢山泣きました、最後は号泣しました
心洗われるとはこの事です
父とは、母とは、家族とは何か
子を持ち持ち育てる苦労を知っていればいるほどにジョディの成長に心が震えるのでしょう

仔鹿は後半になって登場し、本当の主役といえるジョディ少年の成長に大きな影響を与えます
しかし仔鹿とはその鹿の事ではなく、もちろんジョディ少年の事を指しています

彼を演じる子役の金髪の少年のかわいらしさだけでなく
その健気さ、成長の様々の感情を表現する力は観たことのない名演技です
いつまでも子供と思っていた男の子がいつしか大人に成長するその過程を見事に演じてみせています

とても若いグレゴリーペックのお父さんぶりも素晴らしく、彼にしか演じることのできない理想の父親像を観せてくれます

母役のジェーン・ワイマンもまた素晴らしい名演を観せてくれます
ラストシーンの涙腺の破壊力を倍増しました

流石はベテランのクラレンス・ブラウン監督で素晴らしい演出で全く飽きずに緩むことなくラストシーンまで引っ張ってくれます

決して子供向けの動物映画ではありません
大人が観るべき映画であります
所帯をもってこれから子供を産み育てようという新婚さんも、子供が大きく育ち巣だっていった夫婦にも是非観て頂きたい映画です
名作です

あき240