結婚十分前
解説
「私のダイナ」「蛍の光」のジョーン・クローフォード、「私のダイナ」「男の世界」のクラーク・ゲーブル、「愛の隠れ家」「台風」のロバート・モンゴメリーが顔合わせして主演する映画で、エドワード・バリー・ロバーツとフランク・モーガン・キャヴェット作の舞台劇を「男の世界」のジョセフ・L・マンキーウィッツが脚色し、「男の世界」「愛の隠れ家」のW・S・ヴァン・ダイクが監督し、「復活(1934)」のグレッグ・トーランドと「私のダイナ」のジョージ・フォルシーが撮影した。助演者は「猫と提琴」のチャールズ・バターウォース、「昨日」のビリー・バーク、「噫無情」のフランセス・ドレイク、「空の軍隊」のロザリンド・ラッセル等である。
1934年製作/アメリカ
原題または英題:Forsaking All Others
ストーリー
メリイとジェフとディルの3人は竹馬の友で長年兄妹のように親しんでいた。ジェフはしばらくスペインの方へ出掛けていたがメリイに求婚する決心で、久し振りに紐育へ帰ってきた。それはちょうどメリイとディルが明日結婚すると言う日だった。2人の結婚を初めて聞いたジェフは綺麗に諦めて自分がメリイに求婚するつもりだったことはおくびにも出さず2人の幸福を祝った。しかしその晩大変な事が起こった。と言うのはディルの昔馴染みの女コニイがディルを口説いてメリイよりも一足お先に結婚してしまったのだった。メリイは親代りと頼む年長の女ポーラと2人で世塵を避けて山へこもってしまった。ディルはコニイと結婚するとすぐ幻滅の悲哀を味わった。彼はやはりメリイの事が忘れられずある機会から再び2人の交渉が始まった。それは清浄な愛だった。しかし嫉妬深いコニイには只の関係とは思われなかった。そこでジェフがお互いの間に立って離婚をすすめた。浮気女のコニイは金さえ貰えば勿論離婚に意義は無かった。離婚が無事に成立すると次の問題はネリイとディルの再結婚の話でそれはめでたく日取りまで定まった。2人を元の鞘に納めたジェフにはもう紐育に用は無かった。彼は再びスペインへ帰る決心でメリイに別れを告げて船に乗る。2度と彼女に会わぬ決心のジェフは別れる時生まれて初めて自分の恋心をメリイに打ち明けた。メリイは今までジェフが自分を恋していようなぞとは夢にも思わなかったので驚いたがその驚きが急速に恋に変わった。辛うじて船の出帆に間に合ったメリイはジェフに結婚を迫った。結婚前日に花嫁を置き去りにしたディルは今度は逆に花嫁に置き去りを食った。
スタッフ・キャスト
- 監督
- W・S・バン・ダイク
- 脚本
- ジョセフ・L・マンキウィッツ
- 製作
- バーナード・H・ハイマン
- 撮影
- グレッグ・トーランド
- ジョージ・J・フォルシー
- 音楽
- ウィリアム・アクスト